このページをご覧になっているのは、物流業あるいは物流業以外で自社の物流作業の生産性を高めたいと思っている方がほとんどだと思います。
物流作業の生産性を高めるためには作業自体の設計を工夫し、工数のかからない作業を作ることが一つです。たとえば運搬距離を短くしたりものを取る際に一動作で取れるようにしたりすることが作業設計のポイントになります。
もうひとつ、物流作業生産性を高めるポイントは作業速度を速めることです。これは同じ作業をやっても人によるばらつきが大きかったり会社や事業所によって作業時間が異なったりすることを排除することです。
皆さんは物流作業者の作業スピードについてどのように評価されていますでしょうか。たいていの場合物流作業のスピードは他の製造業で行われている作業のスピードの3~4分の1くらいと考えればよいでしょう。
多分これをお読みになって驚かれたことでしょう。しかしこれはほとんどの倉庫作業であてはまるのです。つまりその作業を製造業の工場の中でやれば3分の1の人員でできてしまうと言うことです。
なぜこのような差が出てしまうのでしょうか。それは物流ではたいてい作業のペースを作業者に任せてしまっているからです。作業者は一日の保有時間の中でゆっくりとその仕事を終わらせればよいと考えています。
管理者も製造業のスピードを知らないため、ごく自然に作業者にペースを任せてしまっているのです。しかしこれでは競争力は向上しません。
ということで、皆さんが真っ先にやるべきことは「作業ペースメーカー」を物流職場に導入することです。
最も望ましいのは「強制駆動コンベア」の導入です。ピッキング作業場に自動的に動いていくコンベアを導入し、箱を一定の速度で流していくのです。作業者はその流れに追いつくように作業を行います。
これができなくても、「何時何分までにこの作業を終了させる」といった一日の作業計画を作って職場に設置することです。30分単位くらいの細かさで仕事を割り付けます。そしてその作業が進んでいるのか遅れているのかが誰が見てもわかるようにすることがポイントです。
梱包作業には梱包されるものと梱包資材が必要です。この作業に対しては被梱包物と梱包資材を届ける行為と完成品を引き取る行為が必要です。この行為そのものを梱包作業のペースメーカーにすることも考えられます。
このようにペースを作業者に任せず、必ず何かしらのしくみで作業のペースを保たせるようにしましょう。
まずは製造会社の工場を見学し、人の動きの標準を頭に入れることをお勧めします。できれば自動車メーカーを見に行ければベストでしょう。
参考までに・・・ http://blog.livedoor.jp/gz0210/archives/52231502.html
http://blog.livedoor.jp/gz0210/archives/52197176.html
http://blog.livedoor.jp/gz0210/archives/52197180.html