在庫管理の4原則は物流のプロとしてはどうしても守らなければならない原則であり、5Sの観点からも非常に重要なことだと言えるでしょう。
これを確立するのは当然として、それ以外にもきちんと整備しておくべきことがあります。たとえば在庫以外のものを置く場所についてです。
フォークリフトを駐車しておく場所、容器を保管する場所、トラックの駐車位置など、しっかりと区画を実施し、白線でその場所を囲みます。
この場所の明確化は「清掃用具」や「消火器」などといった物流作業とは直接関係のないものも行っていきましょう。
また倉庫内の保管場所や梱包スペースなどと通路は明確に分けておく必要があります。物流スペースと通路スペースは床の色を変えるのも一つの方法です。
通路はフォークリフトが走る部分と人が通行する部分を分けることも安全上望ましいことでしょう。
表示類も誰が見てもわかるように付けていきます。「フォークリフトの速度」や「一時停止表示」、「安全標語」や「企業理念」などもわかりやすく表示していきましょう。
また日常清掃もきちんと実施しましょう。汚れのない職場では異常が発見しやすくなります。ピカピカの通路にフォークリフトのタイヤ跡があれば、何か無理な操作を行った証拠になります。
フォークリフトも傷や汚れがあればそこに異常があることを示していることになります。
これが汚れたままの物流エリアでは何が何だか判断がつきませんよね。すべてを一気に行うことが難しければ、月間目標を決めてそれを徹底的に実行することも一つの方法です。
たとえば今月はフォークリフトのタイヤ跡をゼロにする、トラックだけはピカピカにするなどといった目標を定めます。そしてそれを全員で達成できるように活動するのです。
物流現場では5Sに始まり5Sに終わると言っても過言ではありません。あまりに基本すぎることなので見過ごされがちですが、これを貫徹できている会社は多くありません。
自社にも必ず改善すべき点があるはずという前提に立って5S活動に取り組まれることをお勧めします。
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