他社との物流の実力値を比較はぜひやりたいところではあります。やり方としては他社に申し入れをして相手がその話に乗ってくれば可能でしょう。
あるいは業界団体で研究会を設けKPI比較を実施するという方法もあります。
ここで両方の条件となるのが「意を同じくする仲間が必要」だということです。自社だけでやろうとするのではなく複数の会社で同じ目的を持って活動をすることが必要となるのです。
共通KPIを設けてそれを比較することが望ましいですが会社によってはデータを出したがらないところも多いと思われます。
そこでスコアリングを行うことも考えられます。これは各KPIを設定したうえでその達成レベルに応じてスコア化するという手法です。まさに物流実力値のスコア化です。
特徴はKPIのデータズバリを出すのではなくスコア値に置き換えて評価するという点にあります。ただしこの場合でも各社が共通のKPIで管理しているということが条件になります。
ということで業界として同様のKPIを取っていない限りベンチマークのデータは非常に限られると思われます。
では次に何を考えていくべきでしょうか。それは「理想形の物流像」を描く作業です。まずは荒唐無稽でもよいので「こうありたい物流像」を考えてみるのです。
アマゾンはドローンでの配送や爆速での配送を描いています。爆速での配送とは顧客からオーダーが入ったら一番近くを走行しているトラックの中に設置されている3Dプリンターで生産して届けるという発想です。
つまり他社が実施していない、あるいは考えていないであろう物流像を自社が考えていくことに特徴があるのです。
ベンチマーク活動ではその業界ナンバーワンの会社のデータを把握してその会社にキャッチアップすることが目的になります。
しかし「理想追求型」ではその上をいくことも可能になってきます。一度今の固定観念を外して少し飛んだ発想をしてみることも重要ではないでしょうか。
会社内ではもっと足元を固めて直実に向上していけ、と言われるかもしれません。しかしこのような発想から改革が生まれることもしばしばです。
厳しい会社間の競争を勝ち抜くためには他社と同じ発想をしているだけでは不足かもしれないのです。
次回に続きます。
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