次に「経費」の部分を見ていきましょう。この経費にはその製品にかかる直接・間接コストのことです。この範囲は広範かつ複雑です。会社によっても異なってきます。
ではどのように積み上げていったらよいのでしょうか。この経費は複雑な積み上げを試みるよりも一般的にやられている方法を踏襲することが賢明です。
そのやり方とは「材料費」「加工費」に一定率を乗じるという方法です。たとえば経費率は10%と決め、それを乗じるというやり方です。
ただし経費に含まれる要素として「梱包材料費」と「運送費」があります。これについては見積もることはそれほど難しいことではないので、きちんと見積金額を入れてもらうようにしましょう。
購買では先々購買原低(購買コストの削減)活動が行われます。その際に材料VAや加工VAだけでは追いつかなくなる可能性があるのです。
そうなると当然の行きつく先として「物流原低」に目が行くわけです。その時にどれくらいの改善オポチュニティがあるかどうかはこの「梱包材料費」と「運送費」を見ることによって判断できます。
もし将来的に自社で製品をサプライヤーまで引き取りに行くことを考えているのであれば尚更です。この「梱包材料費」と「運送費」が自社引き取りの際の原資になるのですから。
単純に運送だけを自社で行うのであれば「運送費」が原資になります。見積もり時にあらかじめ把握しておくことによって自社で引き取り物流を行うメリットも判断できます。
現在引き取り物流を行おうとして失敗しているあるいは着手できずにいる会社の多くは「運送費」を認識していないことにあります。
ですからサプライヤーからは現実よりも低い運送費を提示されてしまい、実際には儲からない引き取り物流にならざるを得ないのです。
購買担当者であればサプライヤーの損益計算書を見ておく必要があります。「材料費」と「加工費」は損益計算書の中の「売上原価」に入っています。
したがってその会社の経費、利益を見たければ「売上総利益」、つまり粗利益をチェックすればよいことになります。
購買担当者は査定を行うに当たってはこういった周辺の数字についてもチェックしておくようにしたいものです。
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