製品一台当たりの物流コストはいわゆる「結果系」の指標ということになります。すべての物流行為の結果を示した指標がこの指標ということになります。
一方でこの結果を生み出す要因となる物流の実態はどうなっているのか。これを数値で示したものが「要因系」の指標ということになります。
この「要因系」指標にはいろいろなものがあります。資材1m3当たり調達物流費、構内物流作業者一人当たり運搬量、出荷トラック積載率など、とらえ方によってはすべて製品一台当たりの物流コストの要因となる指標となります。
荷主サイドの物流改善に当たっては、これらの「要因系」の指標を把握し、それらを良くしていくことが求められるのです。
資材1m3当たり調達物流費は小さくなることが「結果系」指標の向上につながります。そのためには調達荷姿を小型化することや調達トラックの積載率を向上させること、トラックの料率を下げることが必要な活動になります。
トラックの料率を下げるためにはトラックの回転率を向上させなければなりません。そのためにはトラックの荷下ろし時間を短縮すること、トラックの走行時間を短縮することが求められます。
そのためにトラックの受け入れ時刻を分散したり渋滞時間帯の走行をさけたりすることを考えなければなりません。
ここまで突き詰めて物流コスト削減を考えている荷主会社は多くないかもしれません。しかしそれだけに着手した会社は競争力がつく可能性が大きいと思われます。
第一歩としてトップの物流への関心を寄せることが必要だと思います。そのために売上高物流コスト比率や他社との比較情報をトップに提供する必要があります。
そして社内でどのような物流を実施しているかを把握する。指標を使って数値化する。そしてその改善に向けて活動を開始する。こういった活動を通して企業競争力をつけていきたいものです。
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