在庫管理のポイントは帳簿上の在庫数と現物の在庫数を一致させることにあります。すべてのアイテムで両者が一致することが望ましい姿であるといえます。
そこで在庫管理については新人からしっかりと教育していく必要があります。できれば作業者単位にアイテムまたはゾーンを受け持たせ、受け持ち在庫の一致度合いを評価するようなしかけも必要かもしれません。
たとえばAゾーンとBゾーンがあったとします。Aゾーンの担当者は甲さん、Bゾーンの担当者は乙さんだとしましょう。
甲さんは標準作業に定められた作業だけをやることで95%の一致率でした。一方乙さんは標準作業に加え、納入制度の悪いサプライヤーに電話連絡するなどの作業を加えることで98%の一致率を確保しました。
この場合、乙さんを特に褒めるような行為が必要だと思います。そして在庫精度を向上するために「サプライヤーへの声かけ」を新たに標準作業の中に加えることも忘れてはなりません。
在庫管理の一環として在庫精度を向上させる活動が大変重要になってきます。そこで「現品管理」を新人には教育していくことが求められます。
「現品管理」とは日々製品ごとに帳簿在庫と現物在庫に差がないかを調べ、もし差があれば帳簿の数を現物の数に修正していく活動です。日々棚卸を実施しているイメージです。
ただし全アイテムを同日に行うことは困難なので、今日はこのアイテムを、明日は別のアイテムをと10点程度選択して行っていくとよいでしょう。
また、在庫差異の要因つぶしも行う必要があります。たとえばサプライヤーからの納入数に差異がある場合には、サプライヤーに出向き出荷場や製品を格納する工程を観察し問題点をつぶすようにします。
工場では不良を作ってしまった場合、その処理が漏れていると在庫差異につながります。そこで不良品の処理ルールを明確化し、それを製造工程に遵守させるような働きかけも有効だと思います。
次回に続きます。
■ 新着セミナー情報
1.東京でサプライチェーンマネジメントのセミナーを実施します!
「企業価値向上のためのサプライチェーンマネジメント
~どこから、何を始めるか?~」
2019年2月13日(水) 10:30-16:30
[東京・大井町]きゅりあん5階第3講習室
詳細は以下からお願いいたします。
https://johokiko.co.jp/seminar_medical/AA1902A5.php
2.東京で物流標準時間のセミナーを実施します!
「物流標準時間活用による物流管理
~物流作業を定量化し、会社の収益向上に結びつける~」
2019年3月6日(水) 10:00~16:30
東京国際フォーラム 会議室 (東京 有楽町)
詳細は以下からお願いいたします。
http://www.tmainc.co.jp/seminor/top/3464/
3.名古屋で工場内物流のセミナーを実施します!
「工場内物流改善の基礎実務
~生産ラインの効率を引き出す物流改善!~」
2019年3月12日(火) 10:00~16:30
名古屋ダイヤビルディング 会議室
詳細は以下からお願いいたします。
http://www.tmainc.co.jp/seminor/top/3461/
4.大阪で構内物流改善のセミナーを実施します!
「3ステップで理解する 構内物流改善の正しい進め方
~物流改革を阻害する「よくある思い込み・勘違い」を是正し、
構内物流で生産統制を実施する手法~」
2019年3月18日(月) 10:00~17:00
日刊工業新聞社 大阪支社 セミナー会場
詳細は以下からお願いいたします。
https://corp.nikkan.co.jp/seminars/view/2376
■『3つの役割を果たす!構内物流改善の進め方』
カイゼンベース株式会社とKein物流改善研究所との協働制作講座が完成しました!
物流のE-learningは珍しいかもしれません。一部無料で見られますので皆さんもアクセスしてみて下さいね。
https://www.kaizen-base.com/contents/logi-42826/
■ 日刊工業新聞社 工場管理 2月号 好評連載中!
「工場物流進化論~物流変革時代を乗り切るヒント
第10回 荷主の役割を認識する(上)」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0007
物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
http://www.keinlogi.jp/