現場の人たちが現状を変えたがらない理由の一つに「今やっていることがベスト」だという思いがあります。長年仕事をやって来た過程でいろいろと改善を織り込んできたという思いがあるはずです。
そこでそれを鼻から全面否定することは危険です。現場のモチベーション低下を招けば物流品質不良につながることも考えられるからです。
しかしだからと言ってそのままにしておくことも問題です。何がどのように問題なのかを明確にして現場に説明していく必要があります。
まずは現場リーダーにきちんと説明し、改善の必要性について納得してもらう必要があります。
現場と話をしていると、「忙しくて改善を行う時間が無い」という言葉が出てきます。これは半分は真実で半分は言い訳のようなところがありそうです。
たとえば改善のために人を投入して欲しい、という要望を出すリーダーがいます。ではその通りに人を投入したら改善が進むかというとそうでもないケースが多いのです。
まずは今できることからスタートすることが一番よいと思います。フォークリフトの汚れをとる、床の清掃を行う、今日の出来高を表示する、こういった現場として当たり前のことから始めるのです。
もしこういったことに抵抗するリーダーであればそれは職務放棄と言わざるを得ません。
そして現場サイドに立ってものを言うとすれば、まず自分たちでできることを徹底的にやってみることです。一日30分ずつでもよいので5S活動を進める、月に一回時間をとって簡単な改善を実行してみる、勉強会に参加して自分たちの職場の改善すべきところを明確にする、こういったことを着実に行うのです。
そしてもうここから先は自分たちだけの力では出来ないというレベルまで到達させ、そこで先ほどのような要望を出せばよいのです。
ここから先は大掛かりなレイアウト変更が必要になるので、技術部門の力を借りたい、とか調達品の在庫が多すぎて余分な工数がかかるので購買部に改善をして欲しいとか発信をするのです。
次回に続きます。
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