最後に物流購入物品について触れておきたいと思います。物流物品といえば物流設備からラック、容器などが該当します。
これらの購買にあたり、購買側、サプライヤー側で共同改善していくことは何でしょうか。物流物品の中には汎用的なもの、専用的なものがあります。
考え方として二つあると思います。一つは汎用的な物品に仕事を合わせるという考え方です。もう一つは業務デザインをしてからそれに見合う物流設備や容器などを設計するという方法です。
物流センターを設計する時には両方のケースの融合となると考えられますが、その中でも専用的な設備を設計する比率が多いかもしれません。
物流物品のサプライヤーはプロの視点から、効率の良い物流センター設計に対するアドバイスをできればよいのではないでしょうか。
その際に、ユーザーの意見を吸い上げて、それを自社で提供できる設備仕様に織り込んでいくことを考える必要があります。
一方で容器類は汎用的仕様のものを使っていくパターンが多いと思われます。その際にユーザーは実際にその汎用的仕様が自社の物流効率に貢献しているかどうかをチェックしなければなりません。
日本には1.1パレットというものがあります。これは一辺の寸法が1.1mであることからこのように呼ばれています。
これがJIS規格になっているため、多くのユーザーが使用していますが、はっきり言って効率の悪い寸法だと言わざるを得ません。
なぜならトラックの荷台にフィットしないからです。そこで意識の高い会社はこのタイプのパレットを使用せず、自社独自の専用サイズパレットを使用しています。
このようにユーザー自ら問題点を抽出し、それを解決するべく物流物品のサプライヤーに専用品の製作を働きかけているのです。
サプライヤーもプロの視点から、ユーザーの効率化に寄与する物品のあり方についてアドバイスできるとよいと思います。
いかがでしょうか。物流に関する購入金額は業務委託や物品を合わせると結構な金額となります。これを購買改善として取り組むことは非常に意義ある活動です。
単純な購入価格低減にとどまらず、購買側、サプライヤー側共同で改善活動を進めるなど、前向きな取組に注力していきたいものです。
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