物流現場の労務管理は何も労働時間管理だけをやっていればよいわけではありません。当たり前のことですが。
やはり人財育成が重要テーマとなることを忘れてはならないでしょう。物流現場でよくあるリスク。それは「あの人しかわからない」という状況です。
これを長年放置している会社があります。もしかしたら皆さんの会社でも部分的に見ればこのような問題を抱えているのではないでしょうか。
もし特定の会社向けの業務で「あの人しかわからない」状況であれば、その人に何かあれば得意先に迷惑をかけることが目に見えています。
そこでどうしても必要になるのが技能向上です。技能向上の基本は「3-3-3の原則」です。これについて確認しておきましょう。
最初の3は「1つの作業を3人ができる」です。特定の人しかできないような状況は最初に改善しなければならいません。
2つめの3は「1人が3つの作業をできる」です。これは作業者の技能向上とともにモチベーション向上にもつながるアイテムです。
3つめの3は「全作業をできる人を3人確保する」です。管理監督者、指導者を含めでも構いませんので、これを「3-3-3の原則」の仕上げとして取り組みたいものです。
物流現場の管理監督者は自分の職場で作業者の育成計画を作成する必要があります。毎年自分の部下をどのレベルまで引き上げたいのか明確にしておきましょう。
そして育成計画に基づき部下に教育していきます。この教育はOJTの場合もあれば、外部研修を受講するなどのOFF-JTもあるでしょう。
部下の技能向上を図れば結果としてその人たちの収入増につながります。いろいろな仕事ができることで楽しみも増し、モチベーション向上につながります。
いかがでしょうか。物流現場の労務管理として管理監督者の位置づけを明確にすることが第一歩です。そして物流作業者の時間管理、技能向上と進んでいくことになります。
ぜひ行き当たりばったりの対応ではなく、計画的に労務管理を実施していくことをお勧めしたいと思います。
それが確実に会社の活力向上につながるでしょうから。
■『3つの役割を果たす!構内物流改善の進め方』
グロースベースさんとKein物流改善研究所との協働制作講座が完成しました!
物流のE-learningはめずらいしいかもしれません。一部無料で見られますので皆さんもアクセスしてみて下さい。
https://www.kaizen-base.com/contents/logi-42826/
■日刊工業新聞社 工場管理 好評連載中!
「工場全体を効率化できる 物流のトリセツ
『第8回 物流による生産コントロール』」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0007
■「工場内物流改善の基礎実務」研修を名古屋と東京で実施します!
「生産ラインの効率を引き出す物流改善!」
詳細はそれぞれ以下からご覧ください!
名古屋:5月16日(火)
http://www.tmainc.co.jp/seminor/top/2945/
東京 :5月30日(火)
http://www.tmainc.co.jp/seminor/top/2947/
■日刊工業新聞社 プレス技術 好評連載中!
「暗黒大陸の物流改善大作戦 ~プレス工場を大変身させる秘密の裏ワザ~
『第19回 調達物流改善の取組み(下)』」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0003
物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
http://www.keinlogi.jp/