物流現場では人手による作業がたくさんあります。ということは人が工数をかけてこなさなければならない仕事が多いということ。
もし顧客からのオーダーが増えれば人が時間をかけて対応することが求められます。ここで労働時間管理が必要になってくるのです。
望ましい形は月間で毎日どれくらいの時間、何人で仕事をするかが計画されていることです。これは顧客からの予測情報をもらうか、過去の実績から推測するか、あるいは仕事量を一定とし、振れ分は在庫で対応することで立案が可能となります。
やはり会社ですから、行きあたりばったりの仕事の仕方は望ましくありません。あくまでも計画があり、それから外れる分は残業で対応することがよいでしょう。
計画ができれば原則として物流作業者の月間の労働時間が定まります。そうなると個々の作業者単位で月間残業時間や年間残業時間がかなりの確度で予測することができることになります。
長時間労働が問題になるのはこのような「計画」の無い職場で発生します。業務量を予測できないために繁閑差をそのままかぶってしまうことになるのです。
そうなると特に繁忙期は毎日長時間残業が発生するのです。これでは労務管理ができているとは言い難いと思います。
物流現場の管理監督者の方がまずやらなければならないのは業務計画を立案することです。月次計画をきちんと作成し、その計画通りに業務運営ができるように努力していくことです。
中期的に見て繁閑差が大きくなりそうであれば業務を前倒しで行い、その分を在庫で抱えることを認めることです。
業務量が多い月には何度か休日出勤を計画しなければならないかもしれません。これもあらかじめ「わかっていること」でしょうから突発は避けることができるはずです。
残業に関する労使協定を結んでいる会社がほとんどかと思いますが、実際に実績管理をきちんとできている会社は多くないかもしれません。
しかし物流現場の労務管理では労働時間管理は基本中の基本ですから、まずこれができるしくみを確立されることをお勧めします。
次回に続きます。
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