皆さんがモノを運ぶ時に必要になる容器。容器にモノを入れて保管、運搬、輸送などを実施しますが、モノが入った状態を荷姿と呼びます。
荷姿を形成する容器、単に箱を買ってきてそれを使えばよいという単純なものではありません。容器には思想が必要です。
その思想について考えていきたいと思います。
まず容器には「統一感」が必要です。その前提として物流で最大のコストを発生させる工程である輸送を考慮することが重要です。
容器は輸送に使う機器をベースに大きさと形状を考えなければなりません。意外とこの発想は少ないようです。その結果として、輸送で大きなロスを発生させてしまっています。
先日もある方が話していましたが、パレットを1m四方にしたとのこと。ご存知の通り、JIS規格で最もポピュラーなパレットは1.1m四方です。
JIT規格のパレットでは10トントラックと相性が悪く、縦方向に8枚しか詰まりません。その結果、荷台の後方に40㎝の隙間ができてしまいます。
1mのパレットではその隙間が半分の20㎝まで縮まるのです。このようなことを考えることは非常に重要です。
もし40㎝の隙間を空けたまま輸送する場合、約2㎥の空間が使われないままということになります。これは荷台のおおよそ4%がロスということになります。
たとえば5万円の輸送費だったとしたら、2000円分はムダ金ということになります。先ほどの例ではそのロスは1000円まで縮まります。
パレットの例をお話してきましたが、実際はパレットの上に載せる容器(箱)について考えなければなりません。
その時の基本は、パレット上に容器がきっちりと積み込むことができ、容器間に隙間ができないことです。
風車組にした時に、真ん中にできる穴、これをピンホールと呼びますが、これが発生するような容器は好ましくありません。
つまりパレットに積み上げたときに空間ができず、トラックに積載した時に荷台に余計な空間が発生しないことがポイントです。
次回に続きます。
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