運輸安全マネジメントは主として運送上の安全について規定しています。ドライバーの過労や過積載は事故につながる可能性が高いため特に重視されています。
常日頃のドライバー教育についても重視されています。ドライバーを一堂に集めることは難しいかもしれませんが、何回かに分けてでも実施しなければなりません。
ドライバーからヒヤリハットメモを提出してもらうことも社内で定着させましょう。なかなかメモを提出してもらえないことも考えられます。
しかし会社員である以上会社の指示に従わないということはあり得ないことではないでしょうか。メモを定期的に提出してくれた場合に報奨を出すことも含め、この制度は必ず実行していきましょう。
物流現場ではフォークリフトの荷扱い時の事故が多いようです。そこでフォークリフトの荷扱い時のルールを明確に定める必要があります。
フォーク(爪の部分)を人にぶつけてしまうと重大事故につながります。これを考慮し、フォーク走行は原則としてバック走行とする。また前進走行をせざるを得ない場合はパレットをフォークに載せ、フォークをむき出しにして走らせないような工夫も必要でしょう。
荷崩れしやすい段積みも要注意です。安定感の悪い荷物を高く積み上げると何かの際に荷崩れを起こす可能性があります。
したがいまして段積み時の高さ制限を一律に定めるとともに、特に安定感の悪い貨物については2段までとするといった柔軟な対応も望まれます。
倉庫内作業でもヒヤリハットメモを出してもらうルールを決めましょう。高所からのものの落下、フォークリフトと人の干渉、扱い物の危険度など作業者の経験値は重要です。
発火の恐れのあるもの、爆発の可能性があるもの、有害ガスを発生させる可能性があるものなど貨物自体の特性による個別管理も大切になって来るでしょう。
できれば社内に安全管理を専任で行う人を設け、その人に各物流現場を見て回ってもらうことも有効かもしれません。
安全はすべてに優先しますからとにかく愚直に続け、ちょっとしたことも見逃さないような態度で管理していくことが望ましいと思います。
次回に続きます。
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