契約を曖昧にしていると実業務が始まった後にトラブルが発生しがちです。しかしそのトラブルのもとになる事象は大抵想定の範囲内です。
これは何を示しているのでしょうか。それは契約書を作る時に真剣に考えていないということが考えられます。
というか契約書作成に慣れていないと言った方が良いかもしれません。契約書は誰が作るのでしょうか。営業担当者が作るのでしょうか。それとも法務担当者が作るのでしょうか。
大きな会社であれば法務担当部門があり契約書管理を一手に引き受けています。この場合、リーガル的な観点からは問題が無い契約書を作っています。
しかしリーガル的観点以外の所が重要なのです。つまり本来発注すべき仕事、受注した仕事といった「何を」仕事として実施すべきかの観点が外せないのです。
何を当たり前な、と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし意外と契約種に係れていないものの実際にはやられている業務が存在するものです。
しかも受注側がこういった業務を「無償」で実施している場合があるのです。
契約後に契約書に書かれた仕事以外でたとえば次のような業務が発生していることがあります。
・ 在庫数量の日々報告
・ 通箱数量の報告
・ 通箱の清掃
これらにつきましては物流業務を行っていれば当たり前に発生が予測される仕事です。しかしこれらを契約書に書くかどうかは別として、発生を予測しあらかじめ価格に織り込んでおかないと後で大変なことになりがちです。
どうしても顧客に頼まれれば断れずに簡単に引き受けてしまいがちです。しかも無償で。一つひとつの仕事は小さくてもそういった業務が増えてくるあるいはその仕事のボリュームが大きくなると無視できない存在になります。
そこで契約前にまずは予測される業務を洗い出し、それを列挙しておくことが求められるのです。顧客側もすべての顧客が自社の発注業務を100%把握できているとは限りません。
できれば事業者側で列挙した内容を顧客に提示して発生の可能性について話し合っておくことがよいと思います。
次回に続きます。
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