今までご説明してきた標準化のPDCAを実行していただき、場合によってはマンネリ化解消策を行っていただきたいと思います。
ここまでは「お金をかけない改善」です。もちろん改善は原則お金をかけないことが基本です。お金をかけずに知恵を出して実行していくのが改善だからです。
しかしもしゆとりがあるのであれば「フールプルーフ」を導入することも考えてもよいかもしれません。フールプルーフとは知らない人が作業を行っても間違いが起きないような仕掛けのことです。
たとえば電子レンジは扉が閉まっていないと加熱できないようになっています。これは思いがけない事故を防止するための仕掛けです。
自動車のエンジンはミッションレバーがパーキングかニュートラルに入っていなければ始動できません。この趣旨は電子レンジと同様です。
物流工程では作業者が間違いを起こさないようなポカヨケがいくつかあります。たとえばデジタルピッキング装置。
作業者はランプが点灯した間口から表示された数量だけ取り出すことでピッキングミスを防止しようというものです。
この逆がデジタルアソートシステムで、ランプのついた間口に表示された数量だけ投入します。
これと類似したしくみがシャッター式ピッキング装置です。ピッキング棚の各間口にシャッター(蓋)がついており、オーダーに基づき該当間口のシャッターが開きます。
これは他の間口からピッキングすることを防ぐためのサポートツールです。デジタルピッキング装置よりもサポート性は高いと思われます。
デジタルピッキングではランプが点灯した間口からでなくても製品を取り出せますが、シャッター式ではそれができませんので。
最近は間口にスクリーンが付いていて、オーダーに基づき該当間口にオーダーが表示されるしくみもあります。
システムは徐々に進化してきています。自社にふさわしいポカヨケを導入することをお勧めします。ただしこれらのしくみは万能ではないことは認識しておくべきです。
ポカヨケを導入しても標準作業を守らないことでエラーは発生するからです。もちろんこれらのしくみは投資が必要ですから「対投資効果」をきっちりと見極めてから実施しましょう。
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