物流品質にしても物流効率化にしても物流作業者に頼る部分が多いのではないでしょうか。本来であれば標準作業がきっちりと決められており、誰が行っても大きな差が出ないことが理想ではありますが。
物流作業者のモチベーションが下がってしまうと品質不良を招くことがあります。場合によっては事故などの安全上の問題を引き起こすこともあります。
ですから物流作業者のモチベーション向上につながる活動を継続的に実施し、意欲を高めるように努めていきたいものです。
念のために前提として物流作業について標準化をしっかりと行っておきましょう。標準化ができていないとどういうことになるかについて認識をしておく必要があります。
まず物流品質にばらつきが出ることを知っておきましょう。標準化がされていないということは仕事の仕方は作業者に委ねられているということです。
ということは品質に関する基準についても作業者個々に異なることになりますよね。Aさんはここまで気を配らなければならないと考えても、Bさんはそれよりずっと低いレベルでよいと思っていく可能性があります。
効率化についても同様です。Aさんの仕事の手順とBさんの仕事の手順は異なります。どちらがよいかはわかりませんが、これが作業速度の差となって表れることは間違いありません。
これに対してAさんはBさんより要領がよいので、Aさんを褒めるということは間違っています。作業者に作業を委ねている以上、どちらも正しいと考えるべきです。
結果的にいつまでたっても物流生産性が向上しない可能性があります。出来高に差が出たり、品質にばらつきが出たりすると、それが一部の作業者にとっては不満となる可能性があります。
自分だけどうしてこんなに働かなければならないのか、と思うこともあるでしょう。出来高に差があるのに給与が同じことに対する不満も出てくるかもしれません。
これらの不満が職場のモチベーション低下につながります。品質も荒れてくるかもしれません。これらは物流作業が標準化されていなことに起因することを認識しなければなりません。
次回に続きます。
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