荷主会社の業務効率を向上させるためには物流会社のタスクの幅は広がるものだと考えてもよいと思います。
たとえば物流センターで荷主の棚別、そして陳列順に荷をそろえることが物流会社のタスクになることがあります。これは本来荷主がやるべき業務をアウトソースされていると考えればよいでしょう。
一方で契約内容があいまいなまま、荷主の構内に到着したトラックから荷主の建屋内にある棚に製品を入れる作業はいかがでしょうか。
一般的な考え方ですが、荷降ろしとは荷主に到着したらトラックポートのそばに荷降ろしして終わり、と定義されるのではないでしょうか。
その範囲を超えて棚入れ作業などを行う作業は荷主会社の役割だと考えられると思います。もちろん、棚入れまでをアウトソース範囲と決め、その対価を払っている場合は物流会社の役割に変わることは言うまでもありません。
スーパーのバックヤード業務や食品の加工業務などは荷主の役割ですが、これらも物流会社にアウトソースすることで物流会社の役割に変わることになります。
そもそも本来は物流会社と荷主会社のどちらがやるべきかを考えてみる必要があります。上記の様に役割が変わるということは単に仕事をお金を払ってアウトソースしたからだと考えることができそうです。
今後ビジネスを伸ばしていこうと考えられている物流会社はこのような「アウトソース対象」となりうる荷主のタスクを洗い出し、それを自社に取り組むことを考えていけばよいのではないでしょうか。
肝心なことは荷主が本来やるべき業務を無償で物流会社にやらせることは避けなければならない、ということです。
独占禁止法で荷主が物流会社に対して「やってはならないこと」が明示されています。荷主会社は自社がやるべきタスクについては認識しておく必要がありそうです。
繰り返しになりますが、荷主会社が自分たちのタスクを物流会社にやらせる場合には「対価」が必要だということです。
発注者として優越的地位を乱用することは許されません。契約に委託内容を明記し、それに単価を設定することが求められるのです。
いかがでしょうか。今やっている業務について本来ならどこがやるべき仕事なのかについて今一度点検してみましょう。
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