物流会社が荷主会社のところに荷を積みに行ったとしましょう。そこで待たされるとトラックの回転率が下がることは前回お話させていただいた通りです。
ではトラックポートが空いて積み込み作業が始まったとします。トラックドライバーが積み込む場合、すんなりと積み込めれば問題ありません。
しかし荷が置かれている場所とトラックまでの距離が離れていると長距離運搬が発生し時間がかかることになります。
荷が分散して置かれていると、ドライバーはどの荷を取ったら良いのか迷うことがあります。これは荷降ろしに関しても同じことが言えると思われます。
ではこのようなことが発生しないようにするためにはどうしたらよいでしょうか。それが出荷場の整備というテーマになってきます。
出荷場の環境を整備する例として「荷揃え場所」の確保が挙げられます。きちんと場所を確保し、そこに出荷トラック別に荷揃えをしておくのです。
トラックドライバーはこの荷揃え場にある荷をすべて積み込めばあとは走るだけ、ということになるわけです。
この荷揃え場はトラックポートから30m程度の場所に設置することで、積み込み時の長距離運搬を避けることができるのです。
さらに荷揃え場には看板を付け、どこ向けなのか、どの輸送会社の荷なのかなどパッと見てわかるようにしておくことが大切です。
積み込み作業にフォークリフトが必要であれば、トラックポートの数だけフォークリフトを配備しておくことも忘れてはなりません。
このような出荷場、荷降ろし場の整備を行う役割を担っているのは荷主会社です。
積み込み作業や荷降ろし作業を安全に行う役割は物流会社にあります。ウイングを開けたまま走ることで荷主会社構内のどこかにぶつけてしまうようなことは間違っても発生させてはなりません。
荷主構内の安全についてはその基準を荷主会社が定め、その通り守ることは物流会社のタスクになります。荷主会社がヘルメット着用を義務付けているのであれば、物流会社はそれに従うべきだと言えます。
次回に続きます。
■ 物流セミナー情報
◎ 会場とオンライン併用で調達物流セミナーを実施します!
「物流コスト削減のための調達物流改革
~物流コスト削減とジャストインタイム物流を両立せよ!!~」
2020年10月29日(木)10:00~17:00
詳細は以下からお願いいたします。
http://www.j-ie.com/activity/ie-seminar/logistics/post-18706/
■ 工場管理に連載を開始しました!
「品質向上につなげる 構内物流標準化マニュアル
10月号:入荷作業の標準化」
https://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0007
■ 物流塾のホームページにコラムを寄稿しました!
「物流商品開発力を磨け」
以下からご覧ください。
https://butsuryuujuku.net/colum/602/
■ 日本カイゼンプロジェクトのホームページに2本目の動画が掲載されました!
「工場内物流の改革」
以下からご覧ください。
https://www.kaizenproject.jp/
■『3つの役割を果たす!構内物流改善の進め方』
カイゼンベース株式会社とKein物流改善研究所との協働制作講座が完成しました!
物流のE-learningは珍しいかもしれません。一部無料で見られますので皆さんもアクセスしてみて下さいね。
https://www.kaizen-base.com/contents/logi-42826/
物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
http://www.keinlogi.jp/