物流会社が荷主会社のところに荷を積みに行ったとしましょう。そこで待たされるとトラックの回転率が下がることは前回お話させていただいた通りです。
ではトラックポートが空いて積み込み作業が始まったとします。トラックドライバーが積み込む場合、すんなりと積み込めれば問題ありません。
しかし荷が置かれている場所とトラックまでの距離が離れていると長距離運搬が発生し時間がかかることになります。
荷が分散して置かれていると、ドライバーはどの荷を取ったら良いのか迷うことがあります。これは荷降ろしに関しても同じことが言えると思われます。
ではこのようなことが発生しないようにするためにはどうしたらよいでしょうか。それが出荷場の整備というテーマになってきます。
出荷場の環境を整備する例として「荷揃え場所」の確保が挙げられます。きちんと場所を確保し、そこに出荷トラック別に荷揃えをしておくのです。
トラックドライバーはこの荷揃え場にある荷をすべて積み込めばあとは走るだけ、ということになるわけです。
この荷揃え場はトラックポートから30m程度の場所に設置することで、積み込み時の長距離運搬を避けることができるのです。
さらに荷揃え場には看板を付け、どこ向けなのか、どの輸送会社の荷なのかなどパッと見てわかるようにしておくことが大切です。
積み込み作業にフォークリフトが必要であれば、トラックポートの数だけフォークリフトを配備しておくことも忘れてはなりません。
このような出荷場、荷降ろし場の整備を行う役割を担っているのは荷主会社です。
積み込み作業や荷降ろし作業を安全に行う役割は物流会社にあります。ウイングを開けたまま走ることで荷主会社構内のどこかにぶつけてしまうようなことは間違っても発生させてはなりません。
荷主構内の安全についてはその基準を荷主会社が定め、その通り守ることは物流会社のタスクになります。荷主会社がヘルメット着用を義務付けているのであれば、物流会社はそれに従うべきだと言えます。
次回に続きます。
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