物流業務を効率的に実施していくためには物流会社、荷主会社のどちらかが頑張るだけではだめであることは皆さんもご理解されていることだと思います。
しかしこの点を理解されていないケースや誤解されているケースがあることも事実です。ということで、今回は物流会社の役割と荷主会社の役割について考えてみたいと思います。
どの荷主会社でも大体物流コストの約6割を輸送が占めていると思います。そこで輸送効率向上に関してお互いがやるべきことについて考えていきましょう。
輸送効率を示す尺度には「実車率」や「回転率」、「積載率」などがあります。そこでこれらについて見ていきましょう。
「実車率」とは総輸送時間に占める「ものを運搬している時間」の比率のことを指します。イメージとしてタクシーがお客さんを乗せて走っている時間の比率と考えればよいと思います。
この率は原則として物流会社が仕事を受注することによって高めることができます。したがいまして実車率を高める役割は物流会社にあると考えることが一般的でしょう。
では「回転率」はどうでしょうか。これはトラックが一日何回転できるかということになります。この率が高ければ高いほど効率的に仕事ができていることになるでしょう。
これも物流会社の努力と言いたいところですが、実はこの回転率向上を阻害する要因を荷主会社が作ってしまっていることがあるのです。
その典型的な例が「トラックを待たせる時間」です。思い当たる荷主会社の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
荷主の構内に積み込みに行ったはいいが荷が揃っていなくて待たされる、ということが多発しています。そこでこの回転率向上に向けては物流会社と荷主会社が共に努力をしなければならないということになります。
最後に積載率はどうでしょうか。これは契約形態によって異なります。もし「車建契約」であれば荷主がトラックをチャーターするので積めば積むほど荷主にとっては良いことになります。したがってこの努力は荷主の役割と言ってよいでしょう。
一方「個建契約」の場合は物流会社がより多くの荷主から荷物を集めないと儲からないことになります。したがってこの場合の積載率向上の役割は物流会社にあると言えます。
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