物流会社の皆さんにとっては顧客との交渉への「きっかけ」を国からプレゼントされたようなものです。たしかに人材不足のためものが運べなくなってきているため、「値上げ」を交渉に行きたいところですが、なかなかストレートに値上げとは言いづらかったかもしれません。
しかしここでこの運送約款の変更とドライバーの時間記録の義務化という2つをきっかけとし、それを前提に顧客の下へと訪れることが可能になったのです。
嘘をつくことはいけませんが、ある程度ほらを吹くことは必要です。
「この度国土交通省から運送約款変更の指導がありまして」と切り出して、契約内容をこのように変更したいと持っていくことはできます。
荷主会社も国土交通省からの指導があったと聞けば、まったく無視することはできなくなります。
「国からトラックドライバーの時間記録を義務化され、それを実施した結果・・・」とデータを持参して顧客の下へと訪問もできるようになったのです。
いかがでしょうか。ここまでチャンスをもらったにもかかわらず行動しないのであれば、まさにそれまで、と考えるべきでしょう。
後は長年懸念となっていた契約内容を変更するきっかけを作るか、そのチャンスをみすみす無にするのかは皆さん次第です。
しかも鉄は熱いうちに打て、です。この顧客との交渉のタイミングは今なのです。それはなぜでしょうか。
経済状況はいつ変わるかわかりません。これは誰も予測ができません。もしかしたら今年の終わりころに急に景気が悪化するかもしれないのです。
その時には貨物も大幅に減少し、人員不足も解消することだってあり得るのです。そうなるともう顧客との交渉は困難を極めることでしょう。
物流会社にとって顧客との契約内容を改善する千載一遇のチャンスは今なのです。そして行動して会社収益を改善できるかどうかは皆さん次第だということです。
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