このところ運輸業界でドライバーが不足するという事態が起きています。特に大型を運転するドライバーが少なくなってきていると聞いています。
ドライバーが不足するということは深刻な問題であると言わざるを得ません。日本の物流の大半がトラック輸送に頼っているからです。
ドライバー不足の結果として荷主の仕事を断ったり、今までの契約価格を値上げしたりするという現象が起きています。サプライチェーンにとってコスト増と輸送能力の減少は大きな問題です。
このような状況下で今までにないことが発生しています。それが採算に合わない荷主を物流会社側から取引を終了するように申し入れるということです。
そもそも採算に合わないビジネスをすること自体が間違っています。しかしそれが実際に行われていたのは何故でしょうか。
第一に挙げられるのが受注時に仕事欲しさのあまり採算を無視していたとうことです。無視とまで言わずとも見通しが甘かったということは言えるでしょう。
第二に挙げられるのが当初の契約に無い仕事を荷主の依頼の下、安易に引き受けてしまったことが考えられます。これも契約時の詰めの甘さが影響していることは否めないでしょう。
いよいよ物流会社にしてみればそのような仕事をやっているゆとりが無くなってきたのでしょう。荷主に契約の解除の申し入れをするようになってきたのです。
このようなことが発生することはやむを得ないと考えられます。一方で契約時にきちんと詰めずにスタートした物流会社にも責任があります。
当初からわかっていたのであればそのような契約はすべきでは無かったのですから。契約期間中の解除は不可能ではありませんが、少々無責任な気がしないではありません。
経済状況が変化し、また仕事が欲しいと思ったとしても、このような対応をした物流会社に発注するほど荷主もお人よしではありません。
契約時にどのような対応をし、どのような約束をして開始したのかを十分にレビューしてから契約解除の申し入れをした方が良いことは言うまでもありません。
安易な値上げ申請や契約解除の申し入れは将来的なしっぺ返しを受けることにもなりかねないということを肝に銘じておきましょう。
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