物流リスクを減らすために職場巡回を行います。他部署の人による新鮮な目で観察することで、自分たちが気づかなかったようなリスクをつぶすことができるのです。
職場巡回と共に実施しておく対活動があります。それは危険余地活動です。危険余地の頭文字をとって「KY活動」と呼ばれています。
このKY活動とは、職場の一人ひとりが自分が仕事上で危険だと感じることを抽出する活動です。その情報をシェアすることで実際に危険が現実化しないようにするのです。
職場の各人が危険だと気付いたことを指定フォームに記入し、職場の掲示板に貼ったり、朝礼で紹介したりします。
職場の責任者は必要に応じ、その箇所を点検して改善を施します。
トラック輸送を行っている人は、路上で見通しが悪い箇所や小さな子供が多い場所などを抽出します。そしてドライバー間でその情報をシェアします。
「ヒヤリハット活動」も似たような活動です。実際に自分が仕事の過程で物流事故にはつながらなかったものの、ヒヤッとした事象を抽出します。
これも同様に職場で紹介することで、他の従業員が同じような思いをしないように未然に防ぐことを狙っています。
ハインリッヒの法則というものがあります。この意味するところは、1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというものです。
ヒヤリハットは異常を指します。つまりこの異常を認識した場合、それを着実につぶしていくことで重大災害を防止することにつながるのです。
このヒヤリハット活動には難しさがあります。それは従業員がその報告をしてくれないことです。なぜならそのような危険なことをしているのか、と会社から言われるのではないかと思っているからです。
そこで会社からは従業員に対して決して責めないという確約をしたうえで進めることをお勧めしたいと思います。
むしろヒヤリハットを報告した人を褒めるようなことも考えてもよいかもしれません。
次回に続きます。
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