物流スタッフを育成するためにいろいろと苦労されているかもしれません。日本では物流というとどちらかというとあまり重視されない業務ですから、昔から人材が不足していることは否めません。
欧米では物流は一つの学問として体系立てられていますので、学生時代から理論を学んで企業に入ってきている人がたくさんいます。
一方で日本でははっきり言って物流という体系だった学問は無いに等しいと言えるでしょう。マーケティングの一部、生産工学の一部で配送や運搬が取ら挙げられていますが、欧米ほどサプライチェーン全体の理論を大学では教えていません。
ましてや義務教育の段階や高校においても物流について触れることは皆無といっても言い過ぎではありません。
メーカーに入社された方も物流部門に配属されるとがっかりする方や、物流自体を知らない方が大半のようです。
ただしその人たちは入社以降に鍛える余地は多分にあります。ここはもう会社の責任として育てていくしかありません。
知識を学ばせることは当然です。物流実務を体験させることも重要でしょう。実務が分からないと後々苦労することが明らかだからです。
しかしもう一つ学ばなければならないのはマネジメントです。マネジメントというと管理職の仕事だと思われる方も多いことでしょう。
しかし実際には簡単なチームをまとめていくにもマネジメント力が必要になります。これは学生時代でも必要な場面に遭遇していることと思います。
部活動で部員をまとめていくこともマネジメントです。アルバイトでリーダーを経験した方もいらっしゃるかもしれませんが、その時にもマネジメント力は必要だったと思います。
物流スタッフにはこのマネジメント力が欠かせないのです。ではこのマネジメント力はどのように身につけていったらよいでしょうか。
一つは日々の業務の中でマネジメントを実践させることが挙げられます。目標管理を行わせ、チーム目標を達成するためにいろいろなことを体験させることです。
もう一つは教育です。その時に有効になってくる手法がアクティブラーニングです。自ら主体的に学びに取り組むことで力を付けて行くことです。
次回に続きます。