物流スタッフはムダを定量化しそれを根こそぎ解決できなければなりません。そのために簡単な分析手法を学びましょう。
分析手法の最も簡単なものとして「稼働分析」があります。稼働分析はその名の通り現場の稼働状況を分析して定量化するものです。
稼働状況には人の状況と機械の状況があります。たとえば人が一日八時間仕事をしているとしたら、その中でどのような仕事をどれくらいやっているのかを分析するのです。
機械は本来であれば24時間、365日稼働させたいものです。しかし実際にはそこまで動かしている例はまれです。
たとえば物流業界でいえばトラックという機械をどれくらい稼働させているのかどうかを調べてみると、意外と少ない時間しか動かしていないことがわかります。
こういった人や設備の稼働状況を知ることは今保有している資源をどこまで有効に活用しているかどうかがわかります。
ではどのように稼働分析を行っていくかについてお話を進めていきましょう。
稼働分析には「連続稼働分析」と「ワークサンプリング」の二つがあります。前者はその人や設備に一日張り付いて稼働状況を調べていく方法です。
人の場合で例を示すと朝のミーティングが8時から始まり、8時15分から1分かけて作業場に移動、8時16分から2分かけて機械の立ち上げを行って・・・というように事細かに一日の作業を把握していきます。
そうすると一日の仕事として何をやっているのか、手待ちはどれくらいあるのか、改善すべき点は何があるのか、そういった詳細の状況がすべてわかるのです。
これは細かいデータの把握という点では非常に有効な手法だと言えます。しかし一日で一人の作業者しか観測できない、時間がかかる、などのデメリットがあることも事実です。
そこでもっと簡単な手法としてのワークサンプリングを活用する手があります。
ワークサンプリングとは一定の間隔で作業者や機械を観察し稼働状況を把握していく手法です。具体的には物流現場のどこかに立ちそこから見える作業者や機械を観察します。
ここでいう一定間隔とは15秒間隔とか30秒間隔といった時間的な間隔を指します。欲しいデータ数を考慮し、その間隔時間を定めればよいと思います。
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