社内で複数の部署で物流を実施しているのであれば、せめて物流情報だけは共有化しておきましょう。いつどこ向けにどれくらいの物量を出荷する、といった日々の物流情報は共有化することで物流コスト改善につながる可能性があるからです。
同一地域向けにA部署からトラック0.5台分、B部署から同じくトラック0.5台分の出荷量があり、それぞれ1台ずつトラックを配車しているなんて話はざらにあるのです。
できればトラックの配車は一カ所でやることをお勧めします。仮にその部署を社内配車センターと呼ぶとしましょう。
各部署は出荷の2~3日前に配車センターに出荷荷量を提示します。配車センターの担当者は行先と到着時刻を考慮して配車組みを行うのです。
リードタイム的に問題が無いのであれば、到着日時を調整することもありでしょう。この配車センターにトラック配車権限を与え、各部署の個別配車を禁止します。
ここまでやればかなりの配車ロスが低減されると思います。トラック積載率を向上させることで物流コスト低減につながるのです。
以上のようにまずは社内共同物流を実施することでボリュームを確保し、低コスト物流を実現することができるようになります。
次のステップをどのように考えていったら良いでしょうか。もう一度言いますが、物流コストを下げるには「ボリュームを集める」ことが有効なのです。
もうお気づきとは思いますが、他社との共同物流でボリュームを拡大することが次にやるべきことなのです。
仮にその他社がライバル会社であっても同様です。製品では競争しても、物流では協調する、これを考えていくことが企業経営上極めて合理的だと考えられます。
工業団地の中に同じ得意先に向けて荷を出荷している会社がある場合があります。この場合はなおさらです。
しかしこの世の中で本当にうまく実行できている共同物流は少ないということも事実です。こんなに旨みのある共同物流をなぜ実施できないのでしょうか。
実はいくつかの理由があるのです。これをクリアしないと物流コスト改善につながる共同物流が成功しないわけです。
次回に続きます。
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