物流に携わっている方は少なからず感じられていると思います。「物流の地位は低い」と。日本では不思議と物流への関心度は低いため、その影響か、物流が強い立場に立つことはありません。
一方で物流関係者は自分たちの地位が認知されていないことに嘆いています。物流事業者の場合は価格をたたかれる。荷主から無理難題を押し付けられる。
工場内物流であれば自分たちの面倒を見てくれる部署がない、と嘆いています。生産工程であれば生産技術部や品質保証部が面倒を見てくれるわけですが、物流部署の場合、それが中途半端なのでしょう。
このような状況は今に始まったわけではありません。もう何十年も前から変わっていないといえるのではないでしょうか。
日本では大学で物流を専門に学べる学科は数えるほどしかありません。物流学科は人気のある学科ではないようです。
就職先でも物流業は人気がありません。地味であるうえに長時間労働、低賃金だからです。一部人気があるとしたら航空会社だけでしょう。
では物流の地位はなぜ低いのでしょうか。それを改善することはできないのでしょうか・・・。
この疑問に対していえることは、地位を向上するのは自分たちしかいない、ということでしょう。誰も積極的に助けようとはしないでしょう。
何故なら他者は物流が嘆いていることに全く関心がないからです。仮にその状況を知ったからといって、手助けのしようが無いと思います。
荷主が今の物流サービス価格を上げることは考えられません。厳しいと感じられるサービス水準を緩めることも簡単ではありません。
そもそも荷主や物流のユーザーがそのようなニーズを持っていることはあり得ないからです。さらにいうと、物流と同じように困難に直面している業界はいくらでもあります。
ではそれに対して私たちが関心を持ち、それに対して何かのアクションを取っているかというと、そんなことはありません。
どこでも事情は同じであって、物流特有というわけではないのです。
次回に続きます。
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