どの会社にとってみても「物流コスト」に関する知識は大変重要です。しかし自社でどのくらい物流コストがかかっているのかを正確に答えられる会社はそれほど多くありません。
荷主会社にしてみると、物流業務をアウトソースしている場合には支払コストを見れば物流コストがわかります。しかしすべての業務をアウトソースしていないのであればその領域についてしっかりと把握が必要になります。
物流コストは財務会計では把握できないという特徴があります。会社内でしっかりと管理会計を行っていればよいのですが、そうでない場合には把握に少々手間取ることでしょう。
物流に携わる者はこの「物流コスト」に関する知識をきちんと学ばなければなりません。物流コストは領域別分類、機能別分類、主体別分類、変固別分類という切り口で見ることができます。
ここではそれぞれの内容の説明は省きますが、物流担当者はこのような切り口で見ていくのだということを知っていなければなりません。
物流コストはよく売上高対比で把握されることがあります。いわゆる売上高物流コスト比率です。毎年日本ロジスティクスシステム協会が各社にアンケートを取って集約し、公表しています。
物流担当者は自社の売上高物流コスト比率がどれくらいかを把握するとともに、業界の平均値も知っておく必要があります。
これらについては統計値を読むことや書籍で知識のインプットをするとよいでしょう。
また荷主会社の担当者であれば、輸送コストの原価構成は知っておく必要があります。なぜならアウトソースを行っている輸送の料率の妥当性について検証する必要があるからです。
また、倉庫作業につきましても、入庫作業やピッキング作業など主だった作業についてどれくらいのコストでできるのかについても学んでおきましょう。
これらの知識が価格交渉の場で役立つことは言うまでもありません。
いずれにしましても、競争力のある会社は物流担当者に対してきちんとした教育を行っています。また積極的に勉強をしようとしているスタッフは必ず伸びていくと言えるでしょう。
物流業界は今までどちらかというとあまり学ぶことに積極的ではありませんでした。しかしこれからはいかに人材を育て、競争に勝ち抜ける体力をつけたかどうかが会社の命運を分けることでしょう。常に学びの場を持っていきましょう。
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