帝国データバンクによると、コンプライアンス違反をきっかけとする倒産が増加しており、その中でも運送事業者の行政処分などによる倒産が急増しているとのことです。
2012年4月に関越自動車道で発生したツアーバスの死亡事故以降、監査が厳格化したほか、行政処分を受けた運輸業の倒産が相次ぎ『業法違反』(60件、構成比30%)が初のトップになったとのこと。
どうやら運輸業の『業法違反』が急増して、全体の倒産件数を押し上げているようですね。大変残念なことだと思います。
BCPは一般的に大地震や風水害などの大規模災害を対象に取り組むことが多いようです。しかし上記のような事実を鑑みると、物流ではコンプライアンスリスクについても十分に取り組んでおく必要がありそうです。
荷主の目も厳しくなっており、コンプライアンスを守れない業者とは取引をしないという傾向も強まってきています。
トラックドライバーの労働時間を守らない、社会保険に加入しない、下請法違反を繰り返しているなどの物流会社はその事実が判明したと同時に取引停止になる可能性も秘めています。
このようなコンプライアンスに対して「法令を厳格に守っていたら収益など出ない」とうそぶいている経営者がいることも事実です。
こう言いたくなることも理解できないわけではありません。かといってそれを容認することは100%ないと言えると思います。
また、法令の内容を知らなかったから違反を犯してしまったという事例も多々あります。しかしこれもまた言い訳にすぎません。実務に必要な法令は知っていて当たり前と言われたら返す言葉もないでしょう。
コンプライアンスは日頃の活動で十分に対処することが可能です。それに少しの時間とコストをかける必要があることはやむを得ないことです。
法令は社会のルールですから、それを守れなければ市場から退場するしかありません。まさに事業を継続するためには避けて通れないのがコンプライアンスリスクへの対応なのです。
以上のように、リスク対応は会社を継続させていくために必須要件です。ぜひ会社内でリスクマインドを高めるとともにリスクマネジメントを実施していきましょう。
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「物流という社会インフラを死守するために(上)」
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