物流現場の見える化の大きな目的は「物流現場を管理状態に置くこと」です。物流現場を管理状態に置くとは現場の目標に合わせて仕事がなされ、計画と実績の対比ができ、アクションがとれるようになっていることを指します。
前回の仕事の「計画」と「実績」がわかるということは、物流現場が管理状態にあるということです。それがわからなければ残念ながら管理状態にはないといえるのです。
この「計画」と「実績」はあらゆる機能で必要になります。たとえば皆さんの職場での物流品質について管理状態にあるかどうかを考えてみて下さい。
毎月構内不良、つまり客先には流出せずに構内で食い止めた不良件数を5件としてみましょう。物流現場には月初から月末に向けて5件をプロットした「物流品質管理グラフ」を掲示します。
そして毎日発生した不良件数を実績として記入していきます。記入の都度、5件を超えて発生させてはならないという意識が働きますので、実際の作業にも影響します。
改善件数も同様にグラフ化します。毎月30件の改善件数を目標とした場合、そのグラフを作って掲示します。
同時に実績改善件数を記入していきます。月末に向けて進捗が芳しくない場合には監督者から作業者に対して発破をかけなければなりません。
これらのグラフは物流現場の管理ボードに貼り出します。そしてすべての従業員が見られるようにすることがポイントです。
計画通りに進んでいなければ、早めにアクションを取ってリカバーすることが重要であることは言うまでもありません。
しかし管理グラフがなければ今の状況が良いのか悪いのかさえ判断できません。つまり管理状態にないということです。
まずは必要項目を洗い出し、各項目について「計画」と「実績」を記入できるツールを作成することが大切です。
次回に続きます。
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