物流会社の立場から言えば、既存取引先との関係は当然長く続けたいですし、できれば仕事量を増やしていきたいと考えるのは当然のことでしょう。
取引先との関係は続くこともあれば当然のことながら他社へ切り替えられてしまうこともあります。その心配をされている会社はどのようにして取引を継続していったらよいのでしょうか。
荷主側としてみると、同じサービス水準であれば価格が安いところに発注したくなるのは当然です。つまりどの会社でもできる仕事であれば取引は「価格」で決まる、ということです。
荷主は常にコストダウンを迫られています。そのために物流を含めあらゆる分野でコストを削減するためのネタ探しをしているのです。
これは「当たり前の活動」ととらえるべきだと思います。特にグローバルで戦っている会社にとってコストは生命線になるからです。
100円ショップで売られているものはほとんどが東南アジアで生産されています。なぜならこれらの安価な商品を日本で作るとなるとほとんど利益を出すことができないからです。
この事例に限らず、日本でなければ生産できないような品物は少なくなってきています。日本企業が日本のコスト高を嫌って海外に進出することは止まることはないでしょう。
世界一高いエネルギーコストで、世界でも最高水準の人件費を使って競争力ある価格でものを提供することは簡単ではありません。
東南アジアの品質水準はかなり向上してきていますので、日本の優位性が揺らいでいることは事実だと思われます。
このような環境下で荷主が物流コスト削減を考えることは至極当然なことであると考えるべきなのです。物流費が上昇すると企業競争力に影響がありますので、更なる海外進出を加速する一因ともなると思われます。
ということで、物流の提供側としてもコストダウンの努力は欠かせません。荷主に安価で品質の高い物流商品を提供できなければ取引が継続される保証はない、と認識しなければなりません。
次回に続きます。
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