いつも申し上げていることではありますが物流はあらゆる活動の結果が表れるという特徴を持っています。
メーカー物流を見ていると生産ラインから製品が出てこないためにトラックが待たされる、生産遅れを一気に解消するために構内運搬が急に忙しくなったり製品置き場が溢れかえったりするといったさまざまな現象が物流に表れるのです。
どちらかというと前工程の「悪さ」が物流上の何かしらの現象として見えてくるのです。問題点が見えてくること自体は良いのですがそれを追求されるのが物流の担当者であることが多いのはいかがなものでしょうか。
物流が責められることが多いということは周りの人たちが現象しか見ていないということでしょうね。ある意味仕方のないことかもしれません。
だからこそこういった時をとらえて物流担当者は勉強することが重要なのです。問題の本質を突き止めそこに改善を促す行動をとることこそが物流担当者がやるべきことで、その行動を通して実践的な勉強していくのです。
知識が一気に広がることは言うまでもありません。
・生産遅れでトラックを待たせているのであればその影響度を示す(できれば金額で)
・物流エリアに置ききれずに溢れかえったのであればその影響度を示す(増加工数などで)
・影響度を示すとともにその負担を責任部署に求める
このような対応を行いながら、本質的にそれを改善するためにはどうしたらよいのか自ら考えてみるのです。
サプライチェーン全体に関すること、物流そのものに関することかどうかを問わず関与していきましょう。最低でも問題点の認識と解決方法は自分で考えてみましょう。
この訓練を繰り返し繰り返し行っていくことでかなり鍛えられます。
・製造部門が決定している荷姿は輸送を考慮していないのではないだろうか
・今の梱包方法は少し過剰なのではないだろうか
・こんなに早く生産に着手しなくても良いのではないだろうか
物流以外の部門は意外と自部門の発生させている問題に気づかないものです。物流はその影響を被っているわけですからその情報を発信する責務があるのではないでしょうか。
それによってサプライチェーン全体の効率が上がるわけですから、ぜひ物流担当者は情報発信、改善実行、そして自分自身の実力向上を図っていくのです。
実践的な物流、サプライチェーン改善スキルを学ぶ機会を持ちましょう。
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