在庫マネージャーには一定の権限を与える必要があります。そうしないと各部署が勝手な行動を取ることで在庫マージメントができなくなる可能性があるのです。
できれば在庫マージャーは物流現場に置くとしますが、出身部署は問わないこととします。生粋の物流担当者であっても構いませんし、購買部署から異動させてもよいのです。
在庫は何かしらの活動の結果として発生します。つくりすぎれば完成品在庫が発生します。販売予測が外れれば売れ残り在庫が発生します。買いすぎれば調達品在庫が発生します。
つまりできるだけ在庫の発生要因がわかる人を在庫マネージャーに充てた方がよいことがわかります。できれば要因を生じさせる部署から何人か異動させて育てるのがよいのではないでしょうか。
在庫マネージャーのタスクとして、日々の在庫コントロールを行わせます。在庫を見ながら生産指示をかけたり発注指示をかけたりします。
それぞれの行為が特定の部署で行っているとすれば、その部署に対する情報提示でも構いません。たとえば生産管理部署に対して在庫過多による生産停止提案をするということが考えられます。
その場合、生産管理部署は在庫マネージャーの提案を尊重しなければなりません。各部署が提案に耳を傾けずに勝手気ままな活動を行えば、在庫マネジメントができなくなるからです。
在庫マネージャーを育成する狙いはあくまでも適正在庫を保つことで、サプライチェーンのリードタイムの適正化と高度化を図ることです。
そのための「特使」が在庫マネージャーなのです。一定の権限を与えないと機能しないことは目に見えています。
まず第一歩として会社としての在庫のルールをつくること、そして在庫マネージャーの機能を定めて徹底することでしょう。
経営層には在庫を金額だけで評価しないことを認識してもらう必要があります。あくまでも現物主義で考え、量が多い少ないで判断することが重要だからです。
次回に続きます。
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