発注者は購買価格が低くなればなるほど喜ぶ傾向があります。もちろん高く買うよりも安く買いたいのは人情です。
しかしビジネス上の取引では安い買い物には注意が必要です。高品質なものを低価格で購入できればベストですが、すべてがそのような状況にあることは考えにくいことです。
皆さんはハネムーン価格という言葉をお聞きになったことがありますでしょうか。これはその会社と取引したいために意図的に提示された極端に安い価格のことを指します。
これは大抵長続きしません。ビジネスを始めて半年過ぎたところで、「この価格ではできないので値上げさせて下さい」という話が出てくることがあります。
これでは発注者も苦労します。また、最悪はその会社が倒産してしまうことです。発注していた先が倒産してしまったら、発注者の業務も停止してしまう可能性があるからです。
発注者はその会社の財務的健全性を調査することと同時に、相手から提示された価格自体についても慎重に判断する必要があります。
発注者は自社として妥当と判断する価格レベルは知っていなければなりません。それと協力会社から提示されたものとを比較します。
あまりにもかい離が大きいのであれば取引はしない方が無難です。理由は先ほどお話させていただいた通りです。
さて協力会社との取引ですが、実際に業務がスタートした後はどのようなことが必要になってくるでしょうか。
まず協力会社として実施すべき項目について考えてみましょう。
やはり発注者のことを良く知る努力が必要ではないかと思います。物流業務、その中でも運送業務であれば、荷主の「荷の出方」などはよく分析しておくべきでしょう。
トラックが荷主のヤードに到着した際に、毎回確実に荷は揃っているか。いつもまだ揃っておらず、待たされているか。
荷が揃わない理由は何なのか。生産遅れなのか、構内物流の手が回らずに運べていないのか、それとも梱包が遅れるのか・・・。
また毎回のトラック積載率もキー項目です。これらを知っておくことで、今後荷主に対する提案など、役立つ内容が身につくからです。
次回に続きます。
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