我が国の物流会社の利益率は2%前後だと言われています。他産業に比べて決して高い率だとは言えません。なぜこのような率になっているのでしょうか。
一方で6%以上の利益率を稼ぎ出している会社もあります。この違いはどこにあるのでしょうか。その理由の一つに取り組む仕事の違いが挙げられます。
前回もお話させていただきました通り、コモディティ化された物流商品では他社と違いが出ないため価格競争になります。顧客からすれば差が無いのであれば最安値で提供してくれる会社に発注するのは当然のことでしょう。
比較的利益率の高い会社はコモディティ商品以外の物流を実施しています。例えば物流コストというよりも品質を重視する荷主の仕事です。
その典型が精密機械といった極めて高い水準の輸送品質を求める荷主の仕事です。こういった荷主は物流品質の高い会社からサービスを提供してもらいます。
求める物流品質レベルが高度なため、それに対応可能な物流会社だけが取引先となります。そうなるとどこでもできる仕事ではなくなるため、それができる会社は高い値で売れることになるのです。
またリバース物流のようにあまり他社がやっていない物流を進んで実施するような会社も比較的高利益を享受しているようです。
つまり他社より一歩進んだ工夫やちょっとした努力、そして柔軟な発想を持った会社が利益を出せるということでしょう。
よく燃料費が上がったものの荷主からその分回収できないとか、荷主の無理難題を引き受けるために収益が上がらないなどといった「泣き言」ばかりの物流会社の話を聞くことがあります。
気持ちはわからないではありませんが、それを言ったところで解決にはなりません。経済状況などの条件はどこの会社でも同じです。
泣き言をいうくらいなら荷主と交渉する、新たな仕事を取りに出かける、他社と差がつく儲かる物流商品を生み出すといった前向きな取り組みに時間とエネルギーを割いた方がよろしいかと思います。
さてここで言う「他社と差がつく儲かる物流商品」ですが、その範囲は今までの仕事の領域から一歩外に出たところにあると考えられないでしょうか。
つまり物流商品と言いつつも、実態は物流である必要はないということです。
次回に続きます。
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