自社の倉庫、預け先の倉庫を問わず、倉庫内における物流作業についてもっと改善したらいいのに、と感じる方はたくさんいらっしゃるものと思います。
しかしその倉庫で長年作業を行っているとそれが当たり前になってしまいます。さらにその期間が長くなると作業方法を変更することに大きな抵抗を覚えることになるものです。
そういった会社に中途で入社すると新鮮な目でものを見ますので、何でこんな無駄なことをやっているのだろう、と感じることがあるものです。
そこで倉庫における物流作業はどうあるべきかについて少し考えてみたいと思います。
まずピッキング作業について考えていきましょう。ピッキング作業は一種の出庫作業です。つまり在庫の中から顧客の指示に基づき必要なものを必要な数量取り出して出庫する作業のことです。
このピッキング作業ですが大半の倉庫で商品棚をずらっと並べ、そこから必要なものを取り出すやり方を取っています。
この作業のやり方ですが、顧客のオーダーごとに実施するケースが多いと思われますが、その場合歩行が増える傾向にあります。
つまり「顧客のオーダーごと」の作業になりますから、たとえ同じ商品であっても顧客のオーダーが「1つ」であれば「1つ」だけピッキングします。
次の顧客も同じ商品をオーダーしていてもその分をまとめて取り出すことはしません。もう一回同じ棚に歩いて行って取り出すことになります。
しかし特に多くのオーダーがかかる商品であれば、「商品単位のピッキング」を行い、顧客ごとに仕分けをした方が効率が良い場合があります。
顧客ごとにピッキングを行うことは間違いが少なく品質を保持するには良いやり方です。しかし効率の面では劣る場合があるのです。
またレイアウトもピッキング作業効率を左右する大きな要素となります。物流の原理原則として、流動量の多いものは出入り口の近くに、動きの少ないものはできるだけ奥の方に配置するという考え方があります。
この原則と実態が合っているかどうかについてもチェックする必要がありそうです。ピッキング作業の付加価値を生み出す瞬間は「ものを取ってカートに入れる時」です。
商品を探したり歩き回ったりすることは付加価値作業に当たりませんので、この部分をいかに縮めるかが倉庫内物流作業効率向上のキーとなるのです。
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