作業改善にしろ工程改善にしろ、無付加価値作業や低付加価値作業をなくしていく、あるいは減らしていくことになります。この対象を見つけるに際し効果的なツールがあります。
そのツールがジャストインタイム生産方式における「7つのムダ」です。おさらいになりますが、もう一度確認しておきましょう。
(1)つくりすぎのムダ、(2)手待ちのムダ、(3)運搬のムダ、(4)加工そのもののムダ、(5)在庫のムダ、(6)動作のムダ、(7)不良をつくるムダ
以上の7つになります。これらを頭の中に入れて現場を見れば改善しなければならないポイントがどんどん出てくると思われます。
この改善の対象範囲が個々の工程から工程間まで広がり、そして工場や倉庫全体へと広がっていくことでしょう。さらに協力会社との間や取引先との間へとも広がりを見せることになります。
こうなってくると、もはや点の改善や線の改善にとどまらず、「面の改善」とも言える状況になります。この面の改善では当然のことながら輸送改善を含めたサプライチェーン全体の改善へと波及していくことになります。
作業改善という小さな改善がサプライチェーン改善という大きな改善へと拡大していくのです。こうなってくれば物流のプロの出番となります。
この面の改善では調達物流改善や海外との間の物流改善なども対象となります。ミルクランやクロスドックなどの手法を使いながら大きな改善を担うのはまさに物流のプロなのです。
サプライチェーン改善では物流拠点の統廃合や生産工順の見直し、配送ルートの見直しや在庫保管拠点の変更などが対策として浮上してきます。
面の改善の対象はお金がかかっている部分が多いと思われますので、改善を行うことで会社収益に大いに貢献することができます。
ぜひ点から線へ、そして面まで改善対象を広げ、コスト削減とリードタイム短縮に貢献していきたいものです。
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