「D 納期KPI」について考えてみましょう。これは物流では命と言われる部分であることは皆さん納得されるところだと思います。
何月何日の何時何分にものを届けるということが物流には課されています。つまりこれが物流のバリューであると言えるかもしれません。
ということで結果系のKPIとして「納期遵守率」が真っ先に頭に浮かびます。顧客との間で合意された納期に対してそのとおりにものを届けられたかどうかを判断します。
このKPIでは納期が細かくなるとその遵守が難しくなる傾向があります。「本日中に」という納期よりも「本日午前中に」の方が、さらに「本日10時40分に」の方が難しいと考えられます。何時何分の場合、前後何分まではOKとされることが一般的です。
では要因系KPIではどのようなものが考えられるでしょうか。たとえば「荷揃え完成率」などはいかがでしょうか。トラック出荷を行う前に荷をきっちりと揃えておけばトラックはさっと荷を積んで出発することができます。その結果として顧客と合意した納期を守ることができるのです。
次に「C コストKPI」について考えてみましょう。物流ではかなり重要視されるのがこのコストです。注目度が高い分しっかりとした管理が求められます。
結果系のKPIとして「コスト削減率」が挙げられます。企業は利益を確保しなければなりませんからできるだけムダなコストは削減しなければなりません。そこで毎年一定の率でコストを削減する目標を立てることは良いことだと思われます。
では要因系のKPIはいかがでしょうか。たとえば「改善実施件数」などはよい指標だと思います。個々の改善アイテムをコツコツと愚直に片づけていくことが結果的にコスト削減につながることは間違いありません。
最後に「M マネジメントKPI」について考えていきましょう。物流管理を行っていくためにさまざまなことを行っていくわけですがその中で重要な人材育成について考えてみましょう。
「3作業実施可能作業者数」といった結果系のKPIを設定したとします。これは作業編成の容易化をめざし多能工化を図るために3つの物流作業ができる人財を育てることだということなのです。
ということは要因系KPIとしては「教育実施回数」や「外部講習参加回数」などが挙げられます。
いかがでしょうか。物流KPIはこれからの物流の地位向上にも欠かせない管理手法だといえそうです。ぜひSQDCMの5つの視点でKPIを設定し、それによって現場力向上と会社収益向上を狙っていきましょう。
■日本IE協会で講演を行います!
『落とし穴にはまらないためのコンプライアンス』
http://www.j-ie.com/activity/ie-seminar/indirect/post-20820/
今回のセミナーでは外部事業者と取引を行う際に思わず陥りがちな“落とし穴”に焦点を当てて解説します。コンプライアンス違反という会社としてあってはならない状況を回避するために元大手製造会社の購買担当者が具体的にアドバイスさせていただきます。
■講演DVDが発売されました!
「成功の秘訣はココにあった!達人が伝授する荷主会社のための物流アウトソース戦略 」
http://ebrainshop01.free.makeshop.jp/shopdetail/000000000151/
■日刊工業新聞社 工場管理 に連載中!
「工場はまだまだ改善余地がいっぱい!
工場管理者のための物流改善ネタ出し講座」
3月号 第8回 宝の山を掘ろう 保管作業編
http://pub.nikkan.co.jp/magazines/detail/00000529
★物流インターネットセミナーを始めました!★ ダイジェスト版をご覧いただけます!
『成功の秘訣はココにあった!達人が伝授する荷主会社のための物流アウトソース戦略』
https://www.youtube.com/watch?v=cX5M0n9tA-Y
『中小物流会社のための事業拡大戦略~荷主会社OBが本音で語る 取引したくなる物流会社~』
https://www.youtube.com/watch?v=QarBkSVoxCI
『消費増税はライバルより一歩抜きん出る絶好のチャンスだ!~荷主から選ばれる会社に変身する黄金ルール』
https://www.youtube.com/watch?v=ZBw0o-_BlnE
物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
http://www.keinlogi.jp/