環境問題までを視野に入れれば競合他社とでも共同輸送に取り組む方がいいに決まっています。しかしそれを簡単にさせないネックとは何だったのでしょうか。
その一つが輸送指示を出す情報システムです。A社とB社が共同で輸送を行いたくても、お互い違う情報システムを保有しているため、簡単には変更がきかないのです。
もう一つのネックが輸送会社です。A社とB社とでそれぞれ別の輸送会社と契約をしているのです。場合によってはそれぞれの子会社であることもあるのです。したがっておいそれと別の会社に変更するという訳にはいかなかったのです。
何とか折り合いをつけて共同輸送ができればよかったのですが、結果としてなかなか進まなかったのです。
自動車会社からの多頻度納入の要請には、その会社の近くにデポを設けてそこから多頻度納入するという道をとることになりました。
ということは、在庫を持って一時的にデポに部品を先送りしていたということになります。ここまではまとめ輸送が可能なので良いのですが、デポ費は明らかにコストとして発生することになりました。
納入先のジャストインタイム納入の要望、出荷側の事情による共同輸送のネック、これは平行線をたどるばかりです。
これを解消する良い方法はないか?ということで考え出された解決策が「受け側」で荷を取りに行くという方法です。ミルクランを活用した真の調達物流の始まりです。
今度は荷主が変更になりますから、原則として輸送会社とのしがらみも無くなることになります。輸送指示のための情報システムも受け荷主側のシステムで一本化されます。
何とかこういった大胆な変更なしでやることを試みてきたのですが、それが遅々として進まず、業を煮やした自動車会社側が新たな手を打つことになったのです。
次回に続きます。
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