会社の規模にもよりますが、サプライチェーン専門部門を社内組織として設けることはこれからの企業間競争を考えると大変有効であると考えられます。
小売りであれば調達から社内在庫管理、販売物流などをトータルで見ていく部門を設けるのです。この「もの」が入ってから顧客に届くまでの間を全体最適で設計することでよどみのない物流を構築します。
メーカーであればこの過程にものづくりが加わります。各生産工程でばらばらな生産を行うと中間仕掛ができてしまい清々とした流れをつくることができません。
すべての工程を同期させることで最少の在庫で運営を行います。在庫が最少となることで顧客までのリードタイムが短縮され、他社に対する競争力が圧倒的に強まることでしょう。
物流は企業内で重要視されてきませんでした。学校でも物流をきちんと教えるところはほとんどありませんでした。結果的に物流を理解できている人材が物流専業会社以外では極めて少ないのです。
物流の地位も低いと言わざるを得ません。メーカーでは物流部門に行きたいと思う人は少ないでしょう。なぜならそこは出世コースとは縁遠いからです。
しかしこういった流れは変えなければなりません。物流だけではなく、ものの買い方やつくり方、生産工程設計や在庫管理などをトータルで見られる部門をつくるのです。
今物流部門がある会社もこのような組織に変更し、担当者にも物流以外を学ばせるようにしてはいかがでしょうか。
このようなサプライチェーン全体をマネジメントできる組織をつくり、トータルリードタイムを削減するとともにコスト削減にもつなげるのです。
小売りやメーカーがサプライチェーンを強化するとともに、その仕事を受注できる会社を育てていきたいですね。いわゆる真の3PLです。
その担い手はどこから生まれるのでしょうか。物流会社でしょうか、商社でしょうか、メーカーでしょうか、あるいはそれを狙った新しい会社が出てくるのでしょうか。
自社そしてアウトソース先がサプライチェーン全体効率化の観点で仕事をして初めてグローバルで競争力を持った企業が生まれます。
物流を発展させ、ぜひこれを実現していきたいものです。
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