3PL、サードパーティーロジスティクスですが、この趣旨は顧客の物流業務を一括して請け負うとともに、顧客へ物流改革を提案する業者のことを指します。
アセット型、つまり自ら物流設備を持ちながら仕事をしていくパターンと、それを持たないノンアセット型があります。
どちらが良いかはともかくとして、この3PLは顧客の立場からすると物流のワンストップサービスとして期待できるシステムです。
一般的に多くの顧客は物流をコア業務としてとらえていないため、物流を効率的にマネジメントしながら実行してくれる会社を求めているのです。
サプライチェーンはトータルで効率化する必要があります。そこで3PLが物流全体をコーディネートすればその会社のサプライチェーンがよどみなく流れる可能性があるのです。
調達物流に始まり社内物流、販売物流までをトータルで受注できる3PLには期待が集まります。しかし実際のところ荷主会社は物流を部分的にアウトソースしていたり、それぞれの物流を別々の物流会社にアウトソースしたりしているのです。
その理由の一つに顧客の物流全体を包括的に請け負える会社が少ないことが挙げられます。真の3PLがほとんど存在しないことが悩ましい所なのです。
先ほど顧客は物流をコア業務としてとらえていない、というお話をさせていただきました。メーカーでも小売りでもこの傾向は強いと思います。なぜなのでしょうか。
それは製品の生産には興味はあっても、製品を動かすことにはあまり興味を示さないことが要因として考えられます。
その結果として物流のために人材を投入したり育てたりしません。それがまた物流をマネジメントしたり効率化したりできなくなる要因となっているのです。
本来であれば自社の物流をきちんとマネジメントできていないところでそれをアウトソースすることは望ましくありません。
こういった状態でアウトソースを行うと、二度と内転化ができなくなってしまう恐れがあるのです。3PLにアウトソースする前に、社内でサプライチェーンをトータルでマネジメントできる体制を整えるべきだと言えそうです。
次回に続きます。
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