コンプライアンス意識を持とう(2) トラックドライバーの労働時間

トラックドライバーの労働時間を遵守させるためには「待ち時間」を短縮しなければならないでしょう。この待ち時間は物流事業者側でできるものと単独ではできないものがあると思います。特に後者についての方が多いと思われますからこの点について少し考えてみましょう。

トラックが荷主の構内に入ってから出ていくまで4時間かかった、ひどい場合には8時間出られなかったという話を耳にすることがあります。

この「待ち時間」にはさまざまな要因が絡んでいると思われます。その一つに「ものが出てこない」ということが挙げられます。つまり今積み込む荷の生産が間に合わず、生産が終わるまでトラックを待たせるという現象です。

この待ち時間が10分程度ならまあ仕方ないか、と考えられないではありません。しかし1時間以上となるとこれはあまりにも身勝手だと言わざるを得ません。

私たちの生活の中で列車や飛行機が特定の顧客のために発車タイミングをずらしてくれるなどということはあり得ません。

私たちはどこかに出かけるときは移動手段としての列車や飛行機の出発時刻に合わせて行動をします。一方でトラックは安易に待たせるということをなぜ行ってしまうのでしょうか。

「後工程はお客様」という言葉があります。つまり生産工程の後工程は輸送工程であり、そのお客様を待たせているという意識を持つべきです。これもコンプライアンス意識の一つだと言えそうです。

毎回毎回トラックを待たせるような「甘え」は断たなければなりません。トラックは時刻通りに発車し、間に合わなかった荷は特便を仕立てて輸送する方向を考えます。

こうすることで生産ラインに緊張感が発現します。自分たちの追加コスト(特便費用)の発生を抑えるためにライン改善を行って間に合わせようという動機づけにつながると思われます。

待ち時間発生のもう一つの要因として「トラック出発時刻の曖昧さ」があると思われます。「今日の午前中」という決め方をした場合、各社のトラックがまちまちの時刻に発荷主の所に到着します。そうなると当然トラックが集中することも考えられ、早いもの順で積み込みが行われることがあるのです。

このやり方では少しでも後から来たトラックは自社の順番まで待つことになります。そこで荷主と相談して会社ごとの時刻を決めるという解決方法が考えられます。

その決められた時刻に行けば待ち時間ゼロで積み込みができるしかけを作ることです。

「待ち時間」については荷主への申し入れが必要です。黙っていたら解決しません。荷主と話をする勇気も必要です。これがトラックドライバーの労働時間問題解決に向けての第一歩となるのです。

次回に続きます。


■次回のメーカー・流通研究会は2月20日(金)に実施します!

『「参加者だけにこっそりお見せします! 物流会社選定の舞台裏」
~メーカー荷主は物流会社をこうして選んでいる~【10名様限定】』

http://www.e-butsuryu.jp/seminars/475

■日本IE協会で講演を行います!

『落とし穴にはまらないためのコンプライアンス』

http://www.j-ie.com/activity/ie-seminar/indirect/post-20820/

今回のセミナーでは外部事業者と取引を行う際に思わず陥りがちな“落とし穴”に焦点を当てて解説します。コンプライアンス違反という会社としてあってはならない状況を回避するために元大手製造会社の購買担当者が具体的にアドバイスさせていただきます。

■講演DVDが発売されました!

 「成功の秘訣はココにあった!達人が伝授する荷主会社のための物流アウトソース戦略 」

 http://ebrainshop01.free.makeshop.jp/shopdetail/000000000151/

■日刊工業新聞社 工場管理 に連載中!

 「工場はまだまだ改善余地がいっぱい!
         工場管理者のための物流改善ネタ出し講座」

  2月号 第7回 宝の山を掘ろう 回収作業編

 http://pub.nikkan.co.jp/magazines/detail/00000516

★物流インターネットセミナーを始めました!★ ダイジェスト版をご覧いただけます!

『成功の秘訣はココにあった!達人が伝授する荷主会社のための物流アウトソース戦略』
https://www.youtube.com/watch?v=cX5M0n9tA-Y

『中小物流会社のための事業拡大戦略~荷主会社OBが本音で語る 取引したくなる物流会社~』
https://www.youtube.com/watch?v=QarBkSVoxCI

『消費増税はライバルより一歩抜きん出る絶好のチャンスだ!~荷主から選ばれる会社に変身する黄金ルール』
https://www.youtube.com/watch?v=ZBw0o-_BlnE


物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
http://www.keinlogi.jp/


Kein物流改善研究所

神奈川県横浜市保土ヶ谷区常盤台17-1-218 

 

お問い合わせは下記アドレスまでお願いいたします。

 

email;sr-gs-fp-ks@khh.biglobe.ne.jp

 

対象地域

日本全国各地

 

お気軽にご相談ください

物流改善ブログ

毎週月曜日、水曜日、金曜日に更新しています。

「収益向上に貢献する物流コスト改善のコツ」

http://blog.livedoor.jp/gz0210/

物流改善メルマガ

毎週月曜日、水曜日、金曜日に発信しています。

「会社収益がみるみる向上する!

 1分でわかる物流コスト改善の

 ツボ」

http://www.mag2.com/m/0001069860.html

お勧めサイト

経営コンサルタント探しの「経営堂」

「IT企業専門の会計士事務所」

山田経営会計事務所

http://www.cpayamada.jp/

プロセスと結果で時代の変化に対応する

株式会社キーロジ

http://www.key-logi.com/

Facebook

Twitter