物流現場を診断する。これは今の仕事の仕方を客観的に見て正しいのか、改善の余地があるのかを判断するための重要な行為であると考えられます。
では皆さんが実際に診断する立場に立たれた時には何を重視されるでしょうか。この点について少し考えていきたいと思います。
物流の仕事を大きな視点から見ると、在庫を保管する入庫・保管業務とそれをオーダーに基づき出庫する業務とに分かれます。
つまりモノの入りと出を管理することが物流の重要業務であるということです。この時に大切なことは「間違いを起こさない」ということでしょう。
保管する際には正しい場所で保管することになります。物流用語ではロケーションと呼びますが、そのモノが置かれる場所が明確になっていることが重要です。
どこでも好き勝手に置いてよいということになりますと、同じものが複数の場所に置かれ、作業者も出庫する際に迷いが発生することになります。
本来であれば倉庫の中の決められた場所にモノは保管され、そこにはそのモノが置かれていることが瞬時に判断できることが求められます。
保管場所はロケーションであり、そのロケーションは倉庫のどこに位置しており、そこに特定のモノが保管されていることがすぐにわかる必要があるのです。
そこでロケーションの「番地」が明確になっているとともに、そこに特定のモノを示す「表札」が添付されていることが判断基準となります。
皆さんがその物流現場に詳しくなくとも、どこに何が置かれているかがすぐに判断できるようになっているかどうかがポイントになります。
物流作業者の抱えるロスの中でも「迷い」はかなりのウエートを持ちます。これをほぼゼロにするしかけがあるかどうかを診断時に確認してみましょう。
次にフォークリフトの荷扱いの様子について見てみましょう。大抵の物流現場ではフォークリフトを使っています。
その理由は倉庫の高さを有効に使うため、高いところにモノを保管する必要があるからです。フォークリフトで高所のモノを出し入れすることがよくあります。
ではそのフォークリフトを使った作業、どのように行われているでしょうか。少しフォークリフト作業者の操作状況を観察してみましょう。
次回に続きます。
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