物流業はサプライチェーン全体を見渡せる立場にありますから、意識するとしないとに関わらずサプライチェーンマネジメントの一端を担っているのだと思います。
サプライチェーンの終点は最終カスタマーになります。そこでサプライチェーンの組み立ては当然のことながら最終カスタマーから出発し、上流へ上流へとさかのぼっていくことになります。
一方でサプライチェーンと言いつつもお客様と十分に連携できていない場合があります。自社の最終製品在庫が終点となっているのです。
在庫を持って販売していく業界がこういった方式を取っている可能性があります。これがサプライチェーンではないかと言えばそれは違います。
範囲が最終顧客に結びついていないだけであり、自社内ではサプライチェーンを形成していることになります。
しかし顧客に結びついていないと、在庫をどれくらい保有するべきかがわからなくなります。いわゆる需要予測がしっかりしていないために余剰在庫が発生したり欠品が発生したりするのです。
これでは会社経営に悪影響を与えかねません。やはりあくまでもお客様起点とすることがサプライチェーンマネジメントの肝であるということがわかるのです。
理想を言えばお客様が買って下さった分だけ作るということになるでしょう。また別の見方をすればお客様から発注が合った分だけ作るということになります。
日用品などのコモディティの場合は前者のやり方、高額商品であれば後者のやり方になるのが一般的ではないでしょうか。
もちろん、その逆があっても良いのですが、特に日用品は小売店に買いに行ってその場で持ち帰りますので、一定の在庫は必要です。
高額商品を在庫補充方式にすることはお客様に対するリードタイム上は有利ですが、在庫金額が大きくなりがちです。
自社の商品の特性でどちらの方式がより有利なのか判断が必要でしょう。
次回に続きます。
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