単純な保管業務や入出庫業務ではなく、ちょっとしたプラスアルファの業務があれば顧客を振り向かせることは可能です。
ちょっとしたプラスアルファですから、通信販売業務のようなレベルにいかずとも、ちょっとした努力と工夫さえすれば対応はできるはずです。
では具体的にそのような業務について考えていきましょう。
まず「梱包」です。これにつきましてはすでに対応されている会社も多いと思います。単純な荷姿転換に始まり、やや高度な輸出用梱包など顧客の現場とノウハウではできない領域に手をつけて行くとよいでしょう。
段ボールや木材などは自己調達し、顧客には製品を梱包した状態で引き渡します。この業務は比較的優しい部類に入るでしょうからぜひ開始していただきたいと思います。
次に「製品検査」です。顧客の製品を預かるとともに「検査」を請け負います。原則として検査業務は直接的に付加価値を生むものではありません。
本来であれば製造工程で正しい品質を「つくりこむ」ことが望ましい姿です。しかし海外で生産したものや一部内職工程などで生産したものについては品質が完璧でないことがあり得ます。
これを補完する形で検査を行っている会社が多いのですが、いったん保管したのち出荷前に検査をすることもあり、倉庫業務に適している仕事だと考えられます。
顧客が必ず品質基準や検査規格を持っていますので、それに沿った仕事を行えば問題ありません。たしかに一部の物流倉庫で検査業務を行っている様子は見かけたことがあります。
ぜひ顧客に検査業務を請け負える旨提案してみてはいかがでしょうか。
検査業務ができれば次のステップは「製品補修」業務でしょう。ここまで来るとややハードルが上がりますので、どこの倉庫でもやっているわけではありません。
だからこそ多少の技能を身につけたうえで製品補修に取り組むことをお勧めしたいと思います。製品補修といいましても難しいもの、容易なもの、素人でもできる程度のものなど様々です。
まずは身の丈に合ったものからスタートし、徐々にレベルを上げていったらいかがでしょうか。
このように顧客に喜ばれる倉庫業務は従来の保管・入出庫の「延長線上」に存在します。最初は簡単ではあるものの顧客が煩わしいと思っている業務にチャレンジしましょう。
あの会社は一味違う倉庫業務を行っているという評判ができれば、きっと収益性のよい倉庫に近づくことができるでしょう。
■『3つの役割を果たす!構内物流改善の進め方』
株式会社グロースベースとKein物流改善研究所との協働制作講座が完成しました!
物流のE-learningは珍しいかもしれません。一部無料で見られますので皆さんもアクセスしてみて下さいね。
https://www.kaizen-base.com/contents/logi-42826/
■「工場内物流改善の基礎実務」研修を名古屋と東京で実施します!
「生産ラインの効率を引き出す物流改善!」
詳細はそれぞれ以下からご覧ください!
名古屋:5月16日(火)
http://www.tmainc.co.jp/seminor/top/2945/
東京 :5月30日(火)
http://www.tmainc.co.jp/seminor/top/2947/
■「物流品質に関する講座」を大阪で実施します!
大阪 :5月26日(金)開催
「入出庫作業・ピッキング作業 ムダ取りとポカヨケの実践」
詳細は以下からご覧ください!
http://www.opmia.or.jp/seminar/2665
■日刊工業新聞社 工場管理 5月号 好評連載中!
「工場全体を効率化できる 物流のトリセツ
『第8回 物流による生産コントロール』」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0007
■日刊工業新聞社 プレス技術 6月号 好評連載中!
「暗黒大陸の物流改善大作戦 ~プレス工場を大変身させる秘密の裏ワザ~
『第21回 物流委託先マネジメント』」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0003
物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
http://www.keinlogi.jp/