物流コストの約6割を占めるといわれる輸配送。ここについて何とかしたいがどのような取組が必要か。このようなご質問をよくいただきます。
会社の中では物流コストを何とかしろ、といわれます。いい方は「何とかしろ」です。このような指示を受けた部下は大変困惑するのではないでしょうか。
本来ならば今の物流コストの水準が明確になっている必要があります。今このレベルにある物流コストをここまで下げたい、だから輸配送のコストはこの水準にする必要がある、と理論的に説明できる会社はよいのですが。
実際のところ多くの会社で物流コストの水準があいまいで、毎月いくら発生しているのかを即答できない会社も多々あります。
そこで何となく物流コストを下げたいと考えられている会社は、まず自社の立ち位置を明確にする必要がありそうです。
ここから物流コスト改善がスタートします。物流に対する認識として、その是非は別としても他の経営課題と同レベルにある会社は稀です。
ここまでサプライチェーンマネジメントが重要といわれてきてもその意味が理解できず、サプライチェーンの一部たる物流を「コスト」として認識しているのです。
物流は会社の何かしらの活動と紐づけられています。顧客に小ロット納入を行う必要性から物流コストがかかっている場合があります。
この例では必ずしも物流コストが「悪い」というわけではありません。顧客へのサービスを高めるために必要なコストという位置づけだからです。
物流コストだけに注目し、それを効率化してしまったら顧客へのサービス水準が低下してしまった。このようなことを発生させてしまっては本末転倒です。
物流コストは下げる必要があるのは事実ですが、物流でお金をかけることでもっと大切なことを支えているのかもしれません。
まずは発生コストを把握すると同時に、そのコストがムダなコストなのか、バリューにつながるコストなのかは整理しておく必要がありそうです。
次回に続きます。
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