作業者の方が迷ったり探したりすることのないように物流現場を整備していくことが重要です。そのためには物流職場の整備と共に仕事のしくみの整備が必要になるのです。
この製品の梱包にはこの大きさの段ボール箱を使う、緩衝材はこの資材をこれだけ使う、こういった条件を整備し、作業者に教え込むことが望まれるのです。
もっと仕事を簡単にしていきましょう。たとえば梱包作業台について考えてみましょう。まず作業台の大きさと高さについて。
大きさは原則として統一しましょう。製品の大きさが極端に異なる場合は複数種類も受けてもよいかもしれませんが、原則1種類です。
作業台の高さは作業者の背丈に応じて変更できるようにしておくとよいでしょう。やはり高さが背丈に合っていないと疲れやすいと思います。
誰でもできる作業環境には「人間工学的な視点」も必要です。人間はかがんだり伸び上がったりすることで疲労が蓄積します。
床から重いものを持ち上げることは体に大きな負荷がかかることは皆さんも体感していることだと思います。
体に負荷がかかる作業を洗い出し、それらを極力なくしていくことを考えましょう。これらの作業を「難作業」と位置づけ、それをつぶすのです。
誰でもできるとは男性でも女性でも、高身長の方もそうでない方もという意味です。そしてもう一つは作業経験の長い方も短い方もできるという意味と解釈しましょう。
よくこの仕事は男性でなければ無理だ、ベテランでないとこなせない、という会話が出ているかと思います。
それを解消することが物流現場の生産性を上げることにつながるのです。
文字の大きさも同様です。あまり細かい字だと高齢者にとっては「難作業」につながります。製品表示や棚の表示はこの点に注意することが望ましいでしょう。
言葉を変えていえば「人にやさしい物流現場」を作ろうということです。作業者が楽をして仕事をできる方策を考えていきましょう。
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