荷主会社はなかなか物流に意識が回らないものですが、ライバル会社はすでに物流改善に着手している可能性があります。
売上高物流コスト比率という指標がありますが、これには業界平均値がありますからいやでも自社が勝っているか負けているかがわかります。
他社との情報交換で自社のポジションを知ることもできますが、この売上高物流コスト比率でもおおよその自社の物流の実力を知ることができます。
自社の属している業種の平均値よりも大きい値であれば劣っており、小さい値であれば勝っているとの予測がつきます。この指標はあくまでも売上高と物流コストの比率にすぎませんから、正しく物流の実力を反映しているわけではありません。
製品一台当たりの物流コストの推移を見てみることはより重要です。自社の製品を一台出荷するときにかかる物流コストはどれくらいなのかを把握するということです。
単に出荷にかかるコストだけではなく、資材が入ってきてそれが出荷されるまでにかかるトータル物流コストを把握することです。
調達にかかる物流コストはどれくらいか、会社内の物流にかかるコストはどれくらいか、出荷し顧客に届くまでにかかる物流コストはどれくらいか、それぞれのポイントで見ていきましょう。
これをトータルで把握するとともにその効率化を図っていくことがサプライチェーンマネジメントということになるのです。
販売物流では思わぬコストをかけている場合があります。顧客に売りたいがために営業マンが必要以上の物流を現場に強いている場合があるのです。
契約上の物流サービス以上のサービスを提供することは悪いことではありませんが、その回収ができていなければコスト負担が重くなるだけです。
営業マンはそのサービスに対する物流コストを認識する必要があります。できれば営業マン別にコスト把握できればベストですね。
次回に続きます。
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