荷主と物流事業者の関係は単なる顧客とサプライヤーの関係ではありません。むしろお互いパートナーの関係にあるわけです。
ですから互いにメリットがあることは実作業以外であっても取り組んで行くことが望ましいのです。その一つが共同改善活動です。
自分たちの仕事の仕方を少し変えればお互いのメリットになることはたくさんあります。仮に双方のメリットにならずとも、片方のメリットになり、それが相手の利益を侵害しないのであれば積極的に実行すべきでしょう。
たとえば積み込み時間を何時間かずらすことで、物流事業者のトラック効率が向上するとしましょう。物流事業者はトラックの実車率を高めたいと考えます。
あと積み込みを2時間後ろ倒ししてもらえれば他社の荷物を積んで一回転できるのであれば、その旨を荷主に話をして荷主側が協力するようなイメージです。
トラックドライバーには運送以外の仕事は実施させるべきではない、という考え方があります。しかし、トラック到着後、ドライバーに手待ちが出るのであれば、荷降ろしを実施してもらい、すぐに出発できるようにしてあげた方がお互いのメリットになるようなことも考えられます。
荷主会社は物流のプロではないため、運びにくい荷姿を多く設定している場合があります。そのような場合、物流事業者からどんどん荷姿の問題点を指摘してあげることも改善への一歩です。
お互い何かしらのテーマを設定して、共同で改善に臨むことも考えていきたいものです。たとえばトラックドライバーの待ち時間を半減するという目標を掲げたとします。
そのために物流事業者からは他荷主が工夫しているような事例を提示します。荷主はその案を採用したり、自ら新たな方策を考えて取り組んだりします。
このようにお互いにとってメリットが出ることであれば、年に何件か課題設定し取り組んで行くことをお勧めします。
荷主と物流事業者が共同改善を行っている事例はまだ多くないかもしれません。しかし今後のトラックドライバー不足や荷主の物流改善ニーズを考慮すると、早急に取り組むことが望ましいことが明らかです。
定期的に会合を持ち、情報交換を行うとともに、共同改善活動にも着手したいものです。ぜひ荷主と物流事業者の関係を発展させ、両者の利益向上につなげていきたいものです。
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