トラックの運送コストの内注目を浴びがちなのが燃料費と人件費でしょう。契約時のコストと、実際に何年かたった時点でのコストでは異なることがあります。
皆さんは燃料サーチャージという言葉をお聞きになったことはあるでしょうか。これは燃料コストが契約時と現在とで変化があれば、それを価格の上で調整しようというものです。
原則として、契約時より燃料価格が上がればその分のコストを当初の契約価格に上乗せし、下がれば差し引くということになります。
ある意味で取引上フェアなやり方だと考えられます。一方でそのための管理工数が必要となるということもあり得ます。
燃料以上に気にかける必要があるのが人件費です。市場全体的に人件費は上昇傾向にありますので、物流会社にとってみるとコストアップの要因ということになりそうです。
人手不足の時代にあっては、賃金を上げざるを得ないと思われますので、それが顧客に転化されることは致し方のないことかもしれません。
荷主にとって運賃上昇はコストアップ要因です。ですから、できるだけ輸送の実態に目を向けて、効率を上げることを考えるべきです。
「混載」の必要性はよく言われることですが、実際になかなかできていません。しかしながら混載を実施していくことは必須です。さらに輸送に見合った「荷姿」にしていくことも重要になります。
これからトラックの輸送能力が低下していくことはほぼ確実ですから、この2つの改善を実行するとともに、さらなる改善の実施が求められます。
それが荷主会社同士の協力体制を築くことです。もう他社と物流分野で競合する時代ではないでしょう。本業では競争、物流では共創がキーワードです。
望ましいのは他社と物流研究会を開くことではないでしょうか。今までは競合他社と話をすることはほとんど無かったかもしれません。
でも一度情報交換をしてみると、今まで全く気にもかけなかった「気づき」があると思います。そうすると、その気づきを自社で実施してみるだけでも輸送改善につながるかもしれません。
もう一つ。ぜひ荷主会社の皆さんには出荷場や受入場の整備を実施していただきたいと思います。物流会社に余分な作業はさせない、わかりやすい表示をつける、ダイヤ化して待機時間を無くすなど、改善すべき点が多々あるのではないでしょうか。
このように荷主サイドの効率化を行うと同時に、物流会社が少しでも「楽になる」改善をしかけていくとよいでしょう。
ぜひ1つでもすぐに手がけてみましょう。
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