荷姿は最もよく使う輸送機器のモジュールに合わせるというお話をさせていただきました。海上コンテナ、大型トラックなど会社の物流で一番よく使うものに合わせるのです。
荷台を輪切りにしていって最終的にできる直方体が荷姿の箱ということになります。パレットに載せるのであればパレットの容積を考慮する必要がありますので念のため。
このパレットについても考え方は同じです。トラックの荷台にぴったりとはまるパレットサイズを考える必要があります。
ですから必ずしも1.1系パレットがベストな解ではないということにつながるわけです。この点について認識し、見直すべき点は見直す必要がありそうです。
大型の荷姿も同様です。他の容器との積み重ねが可能となるようにサイズ合わせ、積み重ね方式の統合などが必要になってきます。
それから荷姿関連で容器の必要数量についても基準を設定してそれに従って購入していく必要があります。
容器は在庫量によって必要数量に大きな差が出がちです。ですから必要以上に買いすぎたりつくりすぎたりすることで容器不足を招く可能性があるのです。
物流管理の一環として、不必要と思われる容器の投入は控えるべきでしょう。売り上げが上がる、つまり生産量や出荷量が増える場合は別として、生産ロットや購入ロットを大きくするだけの理由で容器の新規購入はやめましょう。
荷姿設定に当たり、容器内充填率を著しく低下させるような部品形状には注意が必要です。モノは運ばなければ次工程には届きません。
ですから運搬効率は荷姿設定に当たっての必須項目です。場合によっては組立場所を見直したり、部品設計自体を見直したりする必要があると思います。
物流を考慮して組立場所や設計を見直すなんてあり得ない、と考えている会社があったとしたら少々時代遅れだと言わざるを得ません。
物流コストは会社にとってばかになりませんから、常に物流効率も意識して荷姿設定、そして製品設計を行っていきたいものです。
さらに荷姿を検討する専門家は最低でも一人、社内に確保しましょう。そしてその人に荷姿の勉強に取り組んでもらい社内の荷姿技術力を向上させていきましょう。
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